ぷにぷにパイレーツ

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チラシ作成

昨日、「ぷにぷに号泣祭り」のチラシ・デザインを作成しました。

先日、仮チラシを作ったので、その文面を利用して、意外に早く出来ました。

 

ぷにぷには、チラシにいつも写真を使っています。

大概、僕が海賊の格好をして、ふざけた姿を見せているものです。

しかし、今回は「号泣祭り」です。

皆さんは、「”号泣”といっても、一つぐらいコントがあるだろう」と思っていらっしゃるかもしれません。

でも、今回は一切笑いなしです。

真剣に”号泣”を追求します。

ですから、チラシもお笑いなしで、シリアスなものにしました。

すごく渋い出来上がりです。

皆さんに気に入って頂ければ幸いです。

(そして、ご来場頂ければ、もっと幸いです)

 

これから、デザインを微調整して印刷に入ります。

全部、自宅で印刷するんですよ。

4月中旬には、常連のお客様に発送出来ると思います。

もうしばらくお待ち下さい。

ぷにぷにパイレーツ・ダンス部長

昨日は、ある方のソロ・ダンス・リサイタルに行ってきました。

新宿の一等地にある会場は、超満員!

入場料が当日で5000円するのに、300人は入っていましたね。

ギターの生演奏と、生の歌に乗せて踊る贅沢なものでした。

途中、休憩を挟みますが、約2時間に渡って非常に激しいダンスを踊りきっていました。

 

やっぱり、ダンスって良いですね。

出来るだけリアルに日常を描こうとしている僕ですけど、実は情念の迸るようなダンスが大好きなんですよ。

 

演劇は、元々、歌とダンスが、よりストーリー性を強めて発展したものです。

能や歌舞伎のような古典芸能も、結局、歌とダンスがベースになっていることからも、それが分かると思います。

 

しかし、今、商業演劇で人気のミュージカルには、どうも違和感を覚えます。

リアルな演技をしていたはずの役者が、突然歌を歌い踊りだすのは不自然だからです。

札付きの不良グループ同士が、ナイフを振り回す喧嘩をしながらダンスするのを見ると、僕は笑ってしまいます。

踊る必然性がないからです。

実際、ミュージカルファンが沢山いる一方で、ミュージカルで引いてしまうお客さんも少なくないと思います。

特に、イプセンやチェーホフなどの影響下にある新劇には、歌とダンスは馴染みません。

(一応、ぷにぷにパイレーツも新劇のつもりなんですけど‥)

ただ、ブレヒトの芝居には、上手に音楽が取り込まれていて、非常に感動的なシーンを形成しています。

その辺に、一つのヒントがあるように思っています。

まだまだ模索中ですけど、もっともっとブレヒトを勉強して、歌やダンスの活用法を考えていきたいと思っています。

 

昨日のダンス・リサイタルを見て僕はとても感動しました。

そこで、早速そのダンサーに、ぷにぷにへの出演を依頼しました。

勿論、主演OKとの答えです。

今後は、劇団ぷにぷにパイレーツのダンス部長として、様々な場面で活躍して頂きます

まずは、秋~冬に予定している公演に出演して頂くつもりです。

ご期待下さい。

仮チラシ作成

昨日、「ぷにぷに号泣祭り」の仮チラシを作成しました。

近々参加するイベントで、主催者が「何か自分をPRする名刺のようなものか、お薦めの本・CD・舞台などの情報を記したものを持ち寄って、お互いに交換しましょう」と呼びかけているからです。

こちらとしては、願ってもないチャンスです。

演劇のチラシなんか、渡したくてもなかなか受取って貰えるものではありません。

折込などしても、ほとんどの場合、すぐに捨てられてしまいます。

(ですから、ぷにぷにパイレーツは、一切折込をやってないんですよ)

でも、公演の主催者が直接手渡しするならば、少なくとも1度は見て頂けるでしょう。

渡す際に、少し説明も出来ますからね。

 

演劇のチラシは実に虚しいものです。

知らない人の作・演出による作品を、知らない人たちが演じる公演を見にいく人は、ほとんどいない筈です。

映画のような予告編もありませんから、舞台の内容を正確に事前にお知らせすることは出来ません。

とにかく、チラシという紙一枚でお客様を集めることは不可能に近いのです。

しかし、チラシ以外の告知方法はそれほど多くはありません。

どうしても、数千から万単位で印刷し、あちこちの公演で折込をお願いするという形になってしまいます。

結構な予算を掛けて作った折込チラシが、公演終了後の観客席の床に散らばっているところを見ると、そこはかとない情緒を感じるものです。

 

無駄と知りつつも作らざるをえないチラシの存在は、まるで”演劇”そのもののような悲しみを湛えています。

”もののあはれ”とは、まさにチラシのこと‥。

「ぷにぷに号泣祭り」劇場決定

「ぷにぷに号泣祭り」でお借りする劇場と、昨夜、契約を取り交わしてきました。

舞台や客席の設営等についても、打ち合わせが出来ました。

これで、劇場、出演者、上演演目、大まかな演出のめどが付きました。

もう、公演の概要を発表しても差し支えないのですが、少々お待ち下さい。

どうせなら、全ての情報が整ったところでドカンとお知らせしたいのです。

(それほどビックリするものではありませんが‥)

 

一応、日程だけはご紹介しておきましょう。

2009年6月14日(日)14時&18時開演です。

この日にまだスケジュールの入っていない方は、予定を空けておいて頂ければ幸いです。

 

劇場も決ったので、今後は稽古するだけでなく、チラシを作ったり、パンフレットの文章を書いたりしなくてはなりません。

また、夏の広島公演の劇場も決める必要があります。

今日も、90分番組を3本担当する忙しさですが、合間をぬって、演劇活動も頑張ります!

「三文オペラ」

東京演劇集団風が上演する「三文オペラ」について、ご紹介します。

乞食や娼婦や泥棒たちがうごめく大都会の常闇の世界。
ブルジョワ社会が生み出した秩序を嘲笑し、痛烈に風刺していくブレヒトの代表作です。

あらすじは、以下の通りです。

ロンドンの貧民街ソーホーの大泥棒メッキースは、乞食の総元締め「乞食王」ピーチャムの娘ポリーと結婚する。娘を渡すまいと、ピーチャムと夫人はメッキースの元恋人、娼婦ジェニーを利用して彼を逮捕させる。しかし、もうひとりの恋人ルーシーの助けでメッキースは脱獄に成功する。ルーシーは警視総監ブラウンの娘で、ブラウンはメッキースと同じ軍隊にいた旧友なのである。ところが、女に節操のないメッキースは再び娼家を訪れ、ジェニーの通報によって捕えられ、あわや絞首刑……。がしかし、これは現実ではないオペラの世界。女王の戴冠式で恩赦が下り、フィナーレを歌って幕となる。

まさに、演劇史を語る上で欠かすことの出来ない名作中の名作です。

パントマイム界の重鎮、ミラン・スラデクさんの演出で、きっと素晴しい作品に仕上がっていると思います。

東京演劇集団風の公演「三文オペラ」は、4月10日(金)から12日(日)まで、東中野の”レパートリーシアターKAZE”で上演されます。

開演は、10日が19時、11日・12日は14時です。

KAZEのパーティ

そうそう、パーティのお話でした。

東京演劇集団風のごく内輪のパーティに、お招き頂いたんです。

僕みたいな極小劇団の座長に声を掛けて下さるなんて、本当に有り難いことです。

 

風の皆さんは、とてもフレンドリーで感じの良い方ばかりです。

僕を、まるで仲間のように快く受け入れて下さったのです。

劇団のこと、芝居のこと、稽古の方法、身体表現についてなど、色々突っ込んだお話までさせて頂きました。

劇団代表の辻由美子さんともお話させて頂き、励ましのお言葉まで頂戴しました。

とても気さくで素敵な方でしたよ。

 

今回、なぜ部外者の僕が、内輪のステージやパーティに呼ばれたのか、劇団の方に聞いてみました。

昨年夏のミラン・スラデクさんの公演「アポカリプティカ」の長文の感想を、僕は自分のブログに書きましたよね。

その記事を劇団員の方がご覧になり、そのコピーを劇団中で回覧されたんだそうです。

なんと、ミランさんご本人にも翻訳してお見せになったんですって!

その記事を、ミランさんはいたく気に入って頂いたそうです。

今回、ミランさんが風の皆さんのためのステージをやることになった時に、劇団の方に「あのブログを書いた人は来ないのか?」とおっしゃったんです。

それで、僕を招待して下さったというのが真相のようです。

僕の拙文を当人がお読みになるなんて、想像もしていませんでした。

でも、真摯に感じたことを書いたお陰で、こんな貴重な機会を頂いた訳です。

ブログなどを通して劇評を書くのも、大切な演劇活動の一つなんですね。

今後も、一所懸命に作品を見て、その感想を書き綴っていきたいと思っています。

 

そんな訳ですから、パーティでミランさんとお話しする機会を作って頂きました。

20分近く、演出、演技、マイムについての貴重なアドバイスを聞かせてもらいました。

偉大なアーティストに、実演付きで個人レッスンして頂いたようなものです。

本当に勉強になりましたし、今後の演劇活動の大きな指針となるお言葉も頂戴しました。

ミランさんの教えを忘れることなく、これから演劇創作に邁進していと思っています。

 

僕は、芸術番組を10年間担当していましたから、様々な劇団を取材してきました。

しかし、東京演劇集団風ほど、家族のようにまとまっている劇団はありませんでした。

皆さんも一度触れ合えば、必ずファンになると思いますよ。

是非、一度その舞台をご覧になって下さい。

僕のブラック・ユーモア・コントを気に入って頂いた方なら、来月の「三文オペラ」の公演は、必ずやお気に召す筈です。

僕が最も憧れている劇作家の一人、ベルトルト・ブレヒトの代表作ですからね。

 

 

セリフはスープに浮かぶ油のようなものだ

一昨日僕が拝見したミラン・スラデクさんのパントマイムの公演は、一般のお客様向けではなく、東京演劇集団風の劇団員の皆さんのためのものでした。

ミランさんは、現在、4月10日~12日にレパートリーシアターKAZEで上演される「三文オペラ」の演出をされています。

ミランさんの演劇理論や演出法を、俳優さんたちに身を持って伝えるために実演されたようです。

 

僕も、ミランさんのマイムを見ていて、学ぶことが沢山ありました。

日本の演劇に欠けているものは何なのか、演劇で本当に重要なものは何なのかを、はっきり教えて頂いたように思いました。

 

ミランさんのマイムの演技は実に的確です。

たとえ作品の途中から見たとしても、あるいは写真でその一コマを見ただけでも、どんなキャラクターがどんな心理状態にいるのかが、はっきり分かる筈です。

余計な説明やセリフによる補足がなくても、十分です。

姿を見せた一瞬で、その役の全てが分かる...。

その登場人物が一体何を語るのか、観客は固唾をのんで見守る...。

そんな演技です。

セリフを言う前に、もう勝負が付いているんです。

この風情を出せる役者さんが、日本には本当に少ないと思います。

 

ミランさんは、マイム作品を上演する合間に、様々な説明を加えていらっしゃいました。

中でも印象に残ったのは、「セリフはスープに浮かぶ油のようなものだ!」という言葉です。

意味が分かりますか?

 

人がスープを作り、飲むのは、油のためではありません。

スープを作ると、どうしても上澄みに油が浮いてくるだけの話です。

セリフは、人が何かを知覚し、認識し、判断し、感情が動いた後、初めて発せられるものなのです。

その何かを受け止めたという肉体をまず作ってから、ようやくセリフが出てくるべきなのです。

実際、我々が生活の中で話をする時には、何を喋るか事前に準備していません。

肉体で情報を受け止め、肉体に感情が表れた後、やっと言葉にまとまるのではないでしょうか。

 

しかし、役者が役を演じる場合、予めセリフを覚えています。

次に自分が何を言うのか、相手の言葉を聞く前に知っているのです。

ですから、どうしても言葉の記憶ばかり辿ってしまいます。

そして、肉体の反応を疎かにしがちです。

役者同士が、覚えた言葉を交互に言い合う劇ほど、味気ないものはないと思います。

セリフを知りたければ、脚本を読めばいいのです。

わざわざ役者がそれを上演する意味とは、登場人物をどれだけ肉体化・身体化出来るかに掛かっているのです。

演劇においては、はじめに肉体ありきなのです。

セリフは、肉体表現の一部に過ぎないと考えるべきです。

体内に宿る感情がほとばしった結果が、セリフなのです。

日本の"セリフ偏重主義"は絶対に見直さなくてはならないと思っています。

 

僕の言っていることは極論だと思われる俳優さんも多いかもしれません。

でも、ミランさんの演技を見れば、共感出来るはずです。

無言劇で、あれだけ正確に人物描写を出来る実例を見れば、お分かり頂けると思います。

僕も「もっともっと肉体表現を磨いていかなくてはいけない」と、気を引き締める良いきっかけになりました。

 

そんなミランさんの演出される「三文オペラ」は、きっと素晴しいものになるのは間違いありません。

近々、商業演劇でも「三文オペラ」が上演されるようですが、きっとKAZEの「三文オペラ」は一味違うと思いますよ。

今から楽しみです。

 

ミラン・スラデクさん

昨夜は、最高に素敵な時間を過ごすことが出来ました。

演劇人の端くれとして、これ以上ない至福のときです。

一生忘れられない一夜となりました。

 

一昨日、東京演劇集団風の方から、メールを頂戴しました。

「ミラン・スラデクさんのソロマイムを劇団員に見せる内輪のステージがあるので、良かったら見に来ませんか?」という内容でした。

ミランさんは、チェコスロバキア出身で、ドイツを拠点に活動しているマイム・アーティストです。

スロバキアで文化勲章を、ドイツで十字勲章を受けている偉大な芸術家です。

昨年、ミランさんの「アポカリプティカ」の公演を拝見した際、僕がブログに長文の感想を書いたのをご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。

 

昨夜の演目は、「アポカリプティカ」のように、前衛的手法を使ったアーティスティックのものではありませんでした。

一般的にイメージされる、ユーモラスで分かりやすいパントマイムでした。

日本人でも、同じようなスタイルの作品を上演するパントマイマーは少なくない筈です。

さすがに、「イカロスの翼」や「サムソンとデリダ」などを題材に選ぶあたりは、ヨーロッパのアーティストならではだと思います。

 

ミランさんが使うマイムテクニック自体はオーソドックスなものでした。

僕が学んでいるポーリッシュ・マイムのような特殊なものではありません。

しかし、明らかにミランさんのマイムは違うんです。

寄席芸のような日本のマイムと違い、芸術の匂いがするんです。

しかも、難しい題材の筈なのに、とても分かりやすく楽しむことが出来ました。

 

その要因となっているのは、やはり的確な技術と、見事な心理描写だと思います。

ミランさんは、一人で何役も早変わりするのがお得意のようです。

一瞬で、ゼウスからレダに変身したりするのです。

生半可な演技だと、今どっちの役をやっているのか分からなくなりがちです。

しかし、ミランさんの演技では、もし作品の途中から見たとしても、今どんな性格のどんなキャラクターを演じているのかが確実に把握出来ます。

また、感情表現のコントロールが素晴らしくて、これは日本のパントマイマーは見習わなくてはなりません。

あと、あのスケール感はどうやって出しているのでしょう?

パントマイムというと、とにかくちょこまか動くけれども、魂の入っていない機械のように見えることが多いものです。

ミランさんは、まさに古代ギリシャの神像に魂を吹き込んだようなパフォーマンスを見せてくれます。

たとえコミカルな演技をしたとしても、神々しいまでの美しさを絶やすことはないのです。

あらためて、パントマイム芸術の素晴らしさと、その可能性を教えて頂きました。

こんな貴重な機会を与えて頂いたKAZEの皆様に、とても感謝しています。

 

実は、終演後、劇団主催のパーティにお招き頂き、ミランさんをはじめ、劇団員の皆さんと交流させて貰いました。

このお話は、また明日!

「ぷにぷに号泣祭り」脚本改訂

「ぷにぷに号泣祭り」の脚本を、大幅にリライトしました。

かなり思い切った変更を加えました。

ただでさえ僕の作品は分かりやすいものですが、より一層分かりやすくしたのです。

「号泣」がテーマですから、登場人物の心理の流れが重要になります。

本当は、さりげなくそれが伝わる方がカッコいいんです。

しかし、ぷにぷにのお客様は、小さなお子さまから90歳近いご高齢の方まで、実に幅広いのです。

誰にでも楽しめる演劇を標榜している以上、野暮は承知で、思いっきり分かりやすくしてみました。

しかし、リライトした結果を見ると、それほどしつこい感じはしません。

むしろ、劇の流れが良くなったように思います。

そもそもリライトしたくなったということは、何となく繋がりが悪いと感じる部分があったということなのでしょう。

文章が平易になると同時に、主人公の心の動きがなめらかになりました。

書き直して良かったと思います。

 

しかし、一旦覚えたセリフを、また覚え直さなくてはなりません。

また、文量も結構増えてしまいました。

こりゃ大変だ!

「thanks for today!!」予約終了

以前、「ぷにぷに演劇ごよみ」の記事で、トレモロイドのベーシスト・タカガキソラトさんの個人企画「thanks for today!!」(4月5日・下北沢Laguna)をご紹介させて頂きました。

大変な人気で、数多くの予約が入り、予定人数に達したため、予約終了となったそうです。

本日以降の予約は受付できないらしいので、ご注意下さい。

僕は、勿論予約済みですよ。

女性パントマイマー、ロウミンさんの作品が2本見られるそうなので、大変楽しみにしています。

朗読の可能性

朗読会を終えて、色々感じることがありました。

僕はこれまで朗読という表現手段があまり好きではありませんでした。

ほとんどの本は、朗読されるために書かれたものではないからです。

耳で聞くより、自分のペースで目で読んだ方が相応しい本が大半です。

朗読に適した本は、それほど多くないと思います。

耳で聞いて心地よく、しかも分かりやすい文章を探すのは、とても大変です。

最近は、「読み聞かせ講座」だけでなく、「読み聞かせ用の本選び講座」さえあるんだそうです。

それだけ、作品選びが重要なのです。

 

また、せっかく朗読するのです。

少なくとも「黙読するより良かった」というレベルにまで持っていかなくてはなりません。

それには、相当量、練習を積むのが条件となります。

文章を覚えてしまうぐらい読み込まないと、やはり良い朗読は出来ないと思います。

文字を追って読んでいるようでは、表現にまで気が回らないのではないでしょうか?

特に、クライマックス・シーンなど、テンポを上げて読むパートなどは、絶対に覚えていなくてはダメです。

自分の体の中から言葉が出てくるようにならなくては、人を感動させることは不可能です。

 

そして、何と言っても、演出力が重要です。

文章を読み込み、朗読の計画を徹底的に練る必要があります。

読むスピード、リズム、音程、声色、音圧などなど、ありとあらゆるテクニックを検討し、どこでそれを使うかをきちんと設計しなくてはなりません。

演出をきちんとやっておかないと、ダラダラした単調で退屈で眠い朗読になってしまいます。

お客さんの生理を良く考慮して、絶対に楽しめると確信を持てる計画を立てるべきなのです。

 

そして、これは僕だけの考えかもしれませんが、やはり声だけでは勿体無い!

朗読と言えども、肉体も駆使すべきです。

顔の表情は当然として、手振り・身振りを付け、出来れば立って全身をフルに動員したいところです。

「そんな朗読は邪道だ!」という方も大勢いらっしゃいます。

しかし、最もいけないのは、観客を退屈させることです。

お客さんに楽しんでもらうためなら、たとえ朗読でも、自分の全てを使い切らなくてはなりません。

誰もが納得できる朗読が出来るようになって、初めて動きを控えていけば良いのではないでしょうか。

 

今、日本には"朗読道"のようなものが跋扈しています。

しかし、それは朗読者のための考えであって、観客のためのものではないようです。

朗読は、手足を縛られて演劇をやるようなものです。

ですから、芝居をやる以上に徹底的に稽古しなくてはならないと思います。

 

「親子で楽しむ動物のものがたり」の公演を通して、朗読の可能性を感じることが出来ました。

今後も機会があれば、朗読にも挑戦していきたいと思っています。

「親子で楽しむ動物のものがたり」

昨日、劇団ぷにぷにパイレーツ第5回公演「親子で楽しむ動物のものがたり」を、無事、務めて参りました。

ご来場頂けなかった皆さんに、その様子をご紹介しましょう。

 

僕は、午前10時に会場の荏原文化センターに入りました。

品川図書館の皆さんが椅子などを並べて会場作りをされている中、まずは照明や音響のチェックを行いました。

レクリエーション・ホールなので、劇場のような立派な設備があるわけではありません。

しかし、会場を管理されている方々の献身的な協力を頂いたお陰で、それなりに高級感のある舞台が出来上がりました。

10時半に黒澤さんが、11時にタカシタールさんが会場入りされました。

お昼までの時間、タカシタールさんは僕と一緒に「注文の多い料理店」の最終リハを行いました。

これまでに2日稽古日を取っただけあって、息もバッチリ合って、問題は全くありませんでした。

 

外に昼食を食べに行って、1時頃文化センターに帰ってくると、すでに開場を待つお客様がロビーにいらっしゃいました。

開場時間の1時30分には、行列が出来ていたほどです。

用意した135の座席はすぐにいっぱいになり、場内は期待に溢れた熱気に包まれていました。

聞いていた通り、幼稚園児や0歳児など小さなお子さんが沢山いて、どうなるかはやってみないと分からないといった感じでした。

 

定刻通り、2時に開演しました。

最初に、品川図書館館長のご挨拶。

続いて、黒澤明子さんの朗読です。

新美南吉作の「きのまつり」「きょねんのき」「ひよりげた」を、続けて読まれました。

いずれも"木"にまつわるお話で、しっとりした味わいがあり、とても優しい気持ちになる物語です。

やはり南吉は良いですね。

黒澤さんは、「さすが女優!」といった感じで、見事に正統派の朗読をされていました。

比較的静かな朗読にもかかわらず、小さなお子さん達も熱心に聞いているようでした。

 

続いて、黒澤さんに紹介された僕が舞台に登場し、南吉の「がちょうのたんじょうび」を読みました。

これは、いたちのおならがテーマになっている、実にユーモラスなお話です。

前半は固かった子ども達も、おならの件になるとゲラゲラ笑い出し、雰囲気が一気になごんでいきました。

僕の"いたち"のせりふ回しを聞いて笑っているお母さん達も大勢いらっしゃったようです。

 

そして、いよいよタカシタールさんが登場。

5分程度、シタールのソロ演奏を披露して頂きました。

シタール目当てで来場された方もいらっしゃったようで、皆さん集中して聞いているようでした。

実際、素晴らしい演奏でしたよ。

割合静かな演奏なんですが、底に情念が溢れている、深い深い演奏でした。

 

最後は、宮沢賢治作「注文の多い料理店」の朗読です。

タカシタールさんのシタール演奏に乗せて、僕が本を読みます。

普通の朗読と違って、かなり動きを取り入れました。

細かいパントマイムを行うシーンが中心ですが、劇場内を走り回るようなシーンも作ってみました。

相当、禍々しい、おどろおどろしい朗読だったと思います。

セリフ回しも声の質を様々に使い分け、緩急を相当付けました。

原文が少し単調なので、とにかく単調な朗読にならないように、色々工夫して臨んだのです。

その工夫もあってか、冒頭からお客さんの集中力がぐっと高まりました。

小さなお子さんも、付き添いのご両親も、食い入るように僕の動きに見入っている感じが伝わって来ました。

最前列にいた1歳児ぐらいの女の子さえも、何かに取り付かれたかのように、僕をじっと見つめていました。

お話が進むにつれて、皆さんがどんどんその世界に引き込まれていくのが、はっきり分かりました。

僕が少し間を取ると、お客さんが一斉にため息をつくぐらい、場内が一体化していました。

とにかく、お客さんの醸し出す「次はどうなるの、このあとどうなるの」という雰囲気が僕を後押しし、ぐいぐいストーリーを進めていくしかなかったのです。

全部で25分の朗読ですが、普段の3分の1ぐらいの時間にしか感じられませんでした。

お客さんに、改めて宮沢賢治の魅力を教わったような気がしました。

 

終演後のお客さんの雰囲気を見ても、アンケートを読んでも、大変好評だったようです。

僕の朗読を"立体絵本"と評する方もいらっしゃいました。

「"注文の多い料理店"を図書館で借りようよ」と言っているお子さんもいたようです。

僕自身、朗読で、ここまで会場が盛り上がるとは、全く予想していませんでした。

結局、朗読をする場合、作品をきちんと読み込み、演出を丁寧に施すことが重要だということを再認識しました。

 

今回、こんな素晴らしい機会を与えて下さった品川区立品川図書館の皆さん、そして黒澤さんに大変感謝しています。

また、見事な演奏を聞かせてくれたタカシタールさんにも大きな拍手を送りたいと思います。

ありがとうございました。

今後もチャンスがあれば、また朗読に挑戦してみたいと思っています。

 

これで、「親子で楽しむ動物のものがたり」は終了しました。

これからは、第6回公演「ぷにぷに号泣祭り」に集中していきたいと思っています。

今のところ、6月の日曜日の一日開催を考えています。

現在、劇場を調査中です。

スペシャルゲストの出演は、すでに決定済みです。

決り次第、このHPで発表します。

ご期待下さい。

本日、朗読会本番!

いよいよ本日、ぷにぷにパイレーツ第5回公演「親子で楽しむ動物のものがたり」の本番を迎えます。

劇団としては初めてとなる朗読会がどのようになるのか、今から楽しみです。

お客様が大人だけなら、何となく結果は読めるんです。

しかし、対象がお子さん、それも6歳以下の小さなお子さんが沢山いるとなると、一体どんな反応になるのか想像も出来ません。

その場で雰囲気を見ながら、適宜演技を修正していきたいと思っています。

迫力満点で演じるつもりなので、怖がるお子さんもいらっしゃるかもしれません。

でも、普通の朗読と同じでは、ぷにぷにパイレーツがやる意味がありません。

その辺のバランスを考えながら、頑張ってきます!

劇団新HPオープン

劇団ぷにぷにパイレーツの新HPへようこそ!

早速、ご覧頂き、ありがとうございます。

ご覧頂いた感想はいかがですか?

本当にファンシーで可愛いでしょ?

お子様や女性の皆さんにも親しんで頂けるデザインになっていると思います。

末永く可愛がって下さいね。

 

実は、まだこのHPの使い方が良く分かっていません。

一昨日、習いにいったのですが、細かいことをすっかり忘れてしまいました。

早速、今日も、予想もしなかった変な現象が、次々に発生しています。

もっと、ちゃんと聞いてくれば良かった‥。

試行錯誤しながら、徐々に把握していきたいと思っています。

 

今後は、出来る限り、このHPを通して、最新情報を発信していきますよ。

毎日チェックしたくなるHPにすることを目標に、頑張ります。

少なくとも、座長ブログだけは、これまで通り、ほぼ毎日更新していくつもりです。

是非、ご覧下さいね。

 

今後とも、劇団ぷにぷにパイレーツを、よろしくお願いいたします!