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ミラン・スラデクさん

昨夜は、最高に素敵な時間を過ごすことが出来ました。

演劇人の端くれとして、これ以上ない至福のときです。

一生忘れられない一夜となりました。

 

一昨日、東京演劇集団風の方から、メールを頂戴しました。

「ミラン・スラデクさんのソロマイムを劇団員に見せる内輪のステージがあるので、良かったら見に来ませんか?」という内容でした。

ミランさんは、チェコスロバキア出身で、ドイツを拠点に活動しているマイム・アーティストです。

スロバキアで文化勲章を、ドイツで十字勲章を受けている偉大な芸術家です。

昨年、ミランさんの「アポカリプティカ」の公演を拝見した際、僕がブログに長文の感想を書いたのをご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。

 

昨夜の演目は、「アポカリプティカ」のように、前衛的手法を使ったアーティスティックのものではありませんでした。

一般的にイメージされる、ユーモラスで分かりやすいパントマイムでした。

日本人でも、同じようなスタイルの作品を上演するパントマイマーは少なくない筈です。

さすがに、「イカロスの翼」や「サムソンとデリダ」などを題材に選ぶあたりは、ヨーロッパのアーティストならではだと思います。

 

ミランさんが使うマイムテクニック自体はオーソドックスなものでした。

僕が学んでいるポーリッシュ・マイムのような特殊なものではありません。

しかし、明らかにミランさんのマイムは違うんです。

寄席芸のような日本のマイムと違い、芸術の匂いがするんです。

しかも、難しい題材の筈なのに、とても分かりやすく楽しむことが出来ました。

 

その要因となっているのは、やはり的確な技術と、見事な心理描写だと思います。

ミランさんは、一人で何役も早変わりするのがお得意のようです。

一瞬で、ゼウスからレダに変身したりするのです。

生半可な演技だと、今どっちの役をやっているのか分からなくなりがちです。

しかし、ミランさんの演技では、もし作品の途中から見たとしても、今どんな性格のどんなキャラクターを演じているのかが確実に把握出来ます。

また、感情表現のコントロールが素晴らしくて、これは日本のパントマイマーは見習わなくてはなりません。

あと、あのスケール感はどうやって出しているのでしょう?

パントマイムというと、とにかくちょこまか動くけれども、魂の入っていない機械のように見えることが多いものです。

ミランさんは、まさに古代ギリシャの神像に魂を吹き込んだようなパフォーマンスを見せてくれます。

たとえコミカルな演技をしたとしても、神々しいまでの美しさを絶やすことはないのです。

あらためて、パントマイム芸術の素晴らしさと、その可能性を教えて頂きました。

こんな貴重な機会を与えて頂いたKAZEの皆様に、とても感謝しています。

 

実は、終演後、劇団主催のパーティにお招き頂き、ミランさんをはじめ、劇団員の皆さんと交流させて貰いました。

このお話は、また明日!

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