ぷにぷにパイレーツ

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平和がもたらしたのは‥

 一昨日、かつて芝居をやっていた女性とお話をさせて頂きました。

自分達で劇団を作って、公演を行っていたんだそうです。

公演ごとに赤字が嵩み、毎回100万、200万と借金がたまり、とても続けられないということで演劇から離れていったんですって。

経費削減のために、箱馬だけで舞台を作ったこともあるそうですが、やはり大きな負債が出てしまったらしいんです。

そんな高額な借金を抱えてしまうのでは、演劇を止めてしまうのも仕方がありませんね。

 

確かに、演劇に赤字は付き物です。

今の構造では、黒字にしようと思えばスポンサーを付けるか、自治体の助成金を貰うか、特殊な団体(具体的には書けませんが)のバックアップを受けるしかありません。

それにしても、みんな赤字を出しすぎではないでしょうか?

今の小劇場界に最も欠けているのは、きちんとしたプロデュース力だと思います。

まず、大まかな予算を組んでから、公演規模を決め、キャストやスタッフを集め、劇場を選び、公演スケジュールを確定すれば良いのです。

しかし実際には、やりたいことを自由にやって、あとで予算が出てくるようなスケジュールを組む劇団が多いようなのです。

それでは、大きな借金が出来るのも当然です。

旅行に行くのに、予算も決めずに、適当に高級旅館のスイートルームに泊まって、コンパニオンを大勢呼んで、高級ワインを飲まくって、お土産も好きなだけ買って、後で請求書を見てビックリするのと、何ら変わりはありません。

やりたいことと出来ることは違うのです。

無計画な予算運営のせいで演劇から離れていく人が多いのは、余りにもったいない気がしてなりません。

 

手前味噌ですが、ぷにぷにパイレーツは、予算管理が比較的上手くいっていると思います。

最大許される赤字幅を決め、そこから逆算して公演規模を決定していきます。

内容も、出来ることの範囲内でやりたいことを考えるようにしています。

そうすると、出来ないことが沢山あることに気が付きます。

しかし、だからこそ面白いし、工夫のしがいがあるというものです。

例えば、ぷにぷにパイレーツはセット、大道具、小道具を使いません。

そうなると、自ずとパントマイムのテクニックが必要になり、沢山練習しなくてはなりません。

不自由なお陰で、役者の演技力向上にも繫がっていくわけです。

経費も削減できて、演技も上手くなるなんて、まさに一石二鳥ではありませんか!

映画”第3の男”の中に、「スイスの500年の平和がもたらしたのは、鳩時計だけだ」というオーソン・ウェルズの有名なセリフがあります。

何でも出来るとなると、人は工夫をやめ、成長を止めてしまいます。

演劇人はもう一度足下を見つめ直すべきなのです。

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