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黒田恭一さんを悼む

音楽評論家の黒田恭一さんが、亡くなられました。

新聞やテレビなど多彩なメディアで、クラシック音楽のすそ野を広げてきた方で、先月29日、多臓器不全のため都内の病院で死去されました。71歳でした。

黒田さんは、早稲田大在学中に音楽評論の道に入り、「20世紀の名演奏」(NHK・FM)などテレビやラジオで、カラヤンをはじめ巨匠たちの演奏の魅力をわかりやすく紹介しました。

1999年から東京・渋谷のオーチャードホールでプロデューサーを務め、ジャズやポップスを組み合わせた親しみやすいクラシックの公演を企画されていました。

「オペラへの招待」「はじめてのクラシック」など、多数の著書があります。

 

僕は、本当に黒田さんにはお世話になりました。

その想い出を記せば、切りがありません。

 

お仕事も沢山ご一緒させて頂きました。

毎週のように、飲みに連れて行って貰いました。

音楽のことも色々教わりました。

むしろ、音楽以外の、大人の世界を様々教わった印象の方が強いのですが…。

一緒にCDショップに行っては、子どものようにはしゃぎながら掘り出し物を探していらっしゃったのが印象に残っています。

お宅にもお邪魔して、自慢のオーディオ・システムで豊富なコレクションを徹夜で朝まで聞かせて頂いたことも忘れられません。

何度か雑誌のエッセイなどに、僕のことを書いて頂いたこともあるんです。

お子さんがいらっしゃらなかったせいか、黒田さんは僕をまるで息子のように可愛がって下さいました。

僕も、東京のお父さんのように、心から慕っていました。

勿論、僕だけでなく、黒田さんは誰からも慕われていました。

黒田さんほど、多くの方に愛されていた人を僕は知りません。

いつも黒田さんの周りには人が集まり、笑顔が花開いていました。

早すぎるご逝去が、あまりにも残念でなりません。

これ以上の言葉は、今の僕にはありません。

 

新聞に掲載されている黒田さんのお写真は、晩年のものだと思われます。

僕の心に残っている黒田さんは、もっと元気で活力に溢れたお姿です。

まだまだその死が信じられないし、認めたくありません。

でも、現実を受け止めなくてはいけませんね。

土曜日の葬儀には、是非参列させて頂きたいと思っています。

 

黒田さんは、今頃、鬼籍に入った偉大な音楽家の演奏を鑑賞されているのでしょうか?

また、沢山の音楽ファンに囲まれて、楽しいお話を繰り広げていらっしゃるのでしょうか?

きっとそうだと、僕は信じています。

ご冥福をお祈りします。

 

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