ぷにぷにパイレーツ

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そろそろ選曲を!


「ぷにぷに!愛の劇場」の脚本が、大体、固まりました。
勿論、まだまだ直しは入ると思いますが、構成そのものを大きく変更することはなさそうです。
そろそろ、劇中にしようする曲を決めなくてはなりません。
候補曲はいくつかあるのですが、それがサックスで演奏出来るものなのか、僕では判断がつきません。
また、芝居と芝居の間に演奏して貰う曲も、プランを練らなくてはいけません。
近々、サックス奏者の田口雄太さんと打ち合わせを行わなくては!
演劇において、選曲は本当に大切な作業なんです。
しっかり吟味していきたいと思います。 

 

フランクを始末するには


今日は、お薦めの本をご紹介させて頂きます。
アントニー・マン著、玉木亨訳の、『フランクを始末するには』という短編集です。
まずは、内容から!

フランク・ヒューイットは芸能界の大スター。
殺し屋の"わたし"は彼の殺害を依頼され......。
二転三転するスター暗殺劇の意外な顛末を描いた英国推理作家協会短篇賞受賞の表題作のほか、刑事の相棒に赤ん坊が採用され一緒に捜査を行う「マイロとおれ」、買いものリストだけで成り立つ異色作、ミステリ出版界の裏事情を語る一篇など、多彩な12作で構成されています。

日本のミステリ雑誌にいくつか作品が紹介されたことはあるようですが、アントニー・マンの作品がまとまって本になるのは、本邦初のことだそうです。
実際、これまで、日本でブレークしなかったのも頷けるところがあります。
なんとも、奇妙な味わいを持った作品ばかりだからです。
推理小説でもなければ、スリラーでもない。
手に汗握る緊張感もなければ、強烈などんでん返しもない。
あえて言うなら、ユーモア小説の範疇に入るのかもしれませんが、その割りには不気味なんですよね。
こういった、ジャンル分け出来ない小説って、日本では人気が出にくいようなんですよね。

ただ、マンの作品には、他の作家では絶対に出せない、独特の旨みがあるんですよ。
訳の分からない設定ではあるのですが、まるでそれが当たり前であるかのようにストーリーを進めていくと、実に不可思議な結末を迎えることになります。
読後のモヤモヤした感覚は、初めて体験するものかもしれません。
きっと、「何じゃ、こりゃ!」とお怒りになる方も多いことでしょう。
(万人にお薦め出来る本ではありません)
でも、珍しい小説、ユニークなスタイルを求めている新しモノ好きな方なら、きっとご堪能頂けることと思います。

『フランクを始末するには』採録作品の中で、僕が最も気に入ったのは、「買いもの」という小品です。
"お買いものリスト"だけで、進行していきます。
メモを書いている人がだんだん変な物を買うようになっていき、それで、この人物に起きていることや精神状態が全て分かるというものです。この手法を思い付いたマンは、本当にカッコいい!
僕も、こんな作品をやってみたかったです。
でも、同じことをやると二番煎じになってしまいますから、実に悔しいですね。
何かしら作品を作っている人なら、きっと地団太踏むような作品が沢山詰まっている筈です。

『フランクを始末するには』は、今年のミステリランキングの上位に食い込むことは間違いありません。
「自分の趣味は、ちょっと変わっている...」という自覚のある方は、是非、ご一読下さい。
ただし、あなたのお好みに合わなくても、当方は一切関知いたしませんので、そのおつもりで...。

『フランクを始末するには』は、創元推理文庫から発売されています。
価格は、880円(+消費税)です。

 

殺人狂時代


「人を殺しすぎじゃないですか?」
「人が死なない作品を書けないんですか?」
昨年末に開催した"ぷにぷに!放送禁止コント祭り"をご覧になったお客様に、こんなことを言われました。

申し訳ありません。
無理です!
(劇中で)人を殺さない訳にはいきません。
なぜなら、僕は、人が死ぬ作品が大好きだからです。
舞台上の僕は、まさに、殺人狂です。

作品を構想する段階で、僕はいつも、こんなことばかり考えています。
「どうやって人を殺すストーリーを作ろう?」
「殺人シーンを、どんな演出で見せよう?」
「死体をどう処理したら、面白いだろう?」

(架空の話ではありますが)殺人プランを練るのは本当に楽しい作業です。
演劇作品を作る為に人殺しを考えるというよりは、殺人シーンを演じたいが為に芝居を上演していると言っても過言ではありません。
やっぱり、舞台では、現実と非現実が混然一体となっている不思議な世界をお見せしたいですからね!

僕の(作品中の)殺人なんて、大したことはありません。
シェイクスピアの悲劇をご覧になってみて下さい。
例えば、"ハムレット"!
どれだけ沢山の登場人物が死ぬか!
生き残る人の方が少ないくらいです。
ギリシャ悲劇にせよ、ラシーヌの作品にせよ、偉大な戯曲では大勢の人が、死んで死んで死にまくります。
だから、過去の演劇界の巨人たちに近付く為には、もっともっと(作品中で)人を殺さなければ!
僕の殺人のペースは、まだまだ甘いのです。

勿論、この夏に開催する本公演、新人公演ともに、人が死ぬ作品を中心にお送りしていきます。
殺人ファンの皆さん、ご期待下さいね!

 

三歩進んで二歩下がる!


さあ、そろそろ、「ぷにぷに!愛の劇場」3本目の作品のセリフを覚え始めなくてはなりません。
前の2本が完璧に入っている訳ではありませんが、そんなことを言っている場合ではありません。
同時並行で、ガンガン、暗記していかなくては!

「水晶玉」は、原稿用紙にして約15枚の超短編です。
ショートショートのような味わいのある作品です。
短い分、単語一つ一つにまで、こだわっていかなくてはなりません。
当然、暗記が進むにつれ、台本を手直ししていくことになると思います。
覚えては直し、覚えては直し...。
三歩進んで二歩下がる! 

 

文さんが!


昨夜は、新人公演の稽古でした。
志獅丸君は、落語会のため欠席。
参加者は、3人でした。

トップバッターは、文さんです。
稽古を重ねる度に、着実にステップアップしているので、とても頼もしいですね。
特に、昨日は、その成長ぶりに驚いてしまいました。
人間って、僅か1週間で、こんなに変われるものなんですね。
演技は勿論ですが、文さん自身が、キラキラ輝いて光を放つようになっていました。
稽古を見ていた男性全員が、口を揃えて、「文さんが綺麗になった!」と言っていました。
内面が充実してくると、見た目も美しくなるんですね。
文さんのレベルが上がってきたので、僕の要求もますます厳しくなります。
本番では、新人公演の域を超えた演技を見せてくれること、間違いありませんね。

続いて、三浦君!
相手役の志獅丸君がお休みだったので、ワッキーに代役を務めてもらいました。
逆に、徹底的に、三浦君の演技を磨いていくことが出来ました。
僕は、俳優に、体をフル稼働することを要求します。
三浦君はボクサーだから、体力には自信がある筈なんですが、相当辛そうでしたね。
すぐに、汗だくになっていました。
ただ、気を抜くと、安定した姿勢になりがちです。
ちょっとでも楽をすると、一瞬にして芝居がつまらなくなってしまいます。
(周りで見ているみんなには、それが良く分かったようです)
自分から、出来るだけ辛い姿勢を取れるようになると良いですね。
体の奥の筋肉を使えるよう、日々、練習して頂きましょう。

最後は、ワッキー!
徐々に、落ち着きが出てきました。
雰囲気に慣れてきたのでしょうか?
また、普段、きちんと練習しているのも良く分かりました。
確実に良くなってきています。
ただ、まだ頭だけで演技をやろうとしているので、体をもう少し使えるようになるといいですね。
稽古場で、苦しんで貰うしかありませんね。

3人とも、まったくの演劇初心者なのに、ここまで出来るのは素晴らしいことです。
でも、まだまだ出来る!
今後は、もっと厳しく指導していきますよ!

微妙な心理描写


「ぷにぷに!愛の劇場」のラストに上演する「貝殻」という作品のセリフが、頭に入りました。
時々間違えたり、引っ掛かって出てこなくなったりはしますが、一応は覚えています。
そこで、動きの稽古を始めてみましたが、もう大変です!
難しい!
とにかく、難しいんです。
繊細な内容で、主人公の心の動きも実に細やかなんです。
この微妙な心理描写は、僕が演じるには難しすぎるかもしれません。
自分の実力を考えずに脚本を書いてしまったのが、失敗でした。
でも、こんな難しい台本を上手く上演出来る役者は、日本には、そんなに多くはいない筈です。
それに、この作品を通して、僕が成長すれば良いのです。
そんな風に割り切って、地道に稽古を重ねていきたいと思っています。

さて、今夜は、新人公演の稽古です。
志獅丸君以外の3人が参加する予定です。
今日から、グッとレベルを上げていくつもりですよ。
頑張っていただきましょう!
志獅丸君は、早く、セリフを覚えるように...。

 

起承転結の転


7月16日(海の日)に開催する「ぷにぷに!愛の劇場」のオープニングで、僕は「でぶっちょ人形」という一人芝居を上演します。
コミカルかつ、不気味な、独特の雰囲気を持った作品です。
そのハイライト・シーンを、思い切って、書き変えてみました。
原稿用紙にして10枚分ほどを、まるまる変えてしまったのです。
セリフを覚えるにつれて、以前の脚本だと演出的に物足りない感じがしてきたんですよね。
だから、動きの要素を大きく増やしてみました。
"起承転結"の"転"の部分は、やはり動かないと!
セリフだけでストーリーを展開させてしまっては、舞台に掛ける意味がありませんからね。
大胆に書きなおしたせいで、また、セリフを覚え直しです。
まさに、一進一退!
完全に頭に入るのは、一体、いつになることやら...。

 

新人公演は江東区で!


夏の新人公演の日程や劇場が、もうすぐ決まります。
7月中の土曜日になりそうです。
劇場はいつもの"アトリエ無現"ではなく、江東区の小屋になる可能性が高いですね。
現在、劇団メンバーのスケジュール調整や、会場とのすり合わせを行っているところです。
間もなく、詳細を発表できると思います。
もう少々、お待ち下さい!

"早割"効果か?


やりましたー!
7月16日(海の日)に開催する「ぷにぷに!愛の劇場」に、早くも、ご予約を頂戴しました。
しかも、複数の方々からですよ。
告知を開始してすぐに、このようなリアクションを頂戴するのは、異例のことです。
多少は、"早割チケット"の効果があったのでしょうか?
いずれにせよ、こんな嬉しいことはありません。
ますます稽古に力を入れて、頑張っていきたいと思います。 

 

早割チケット


7月16日(海の日)に開催する「ぷにぷに!愛の劇場」の入場料について、ご説明申し上げます。
当日券ですと、2500円。
事前にご予約頂いた場合、2000円とさせて頂きます。
いずれも、前回公演より、少々、お高くなっています。
(先日、偉い人が「値上げは権利だ!」と言っていましたが、それを見習った訳ではありません)
公演のクオリティ・アップの為に、泣く泣く、値上げさせて頂きました。
どうか、ご理解下さい(平身低頭)。

しかし、ぷにぷにパイレーツのファンの皆様に、安易に負担を強いることは出来ません。
(自分たちのミスによる赤字を、平気で利用者に転嫁しようとする、どこかのエネルギー企業とは違うんです)
そこで、常連の皆様にお手軽に観劇して頂けるよう、チケット料金の割引制度を設けてみました。
その第一弾が、"早割チケット"です!

"早割"は、(本番の1ヶ月前に当たる)6月16日までにご予約頂いた方のみに適用されます。
通常ですと予約価格は2000円ですが、"早割"なら、なんと1500円にディスカウント!
うーん、これはお得です!
利用しない手はありませんね!

実は、ぷにぷにパイレーツの公演は、いつも、チケット予約の出足が物凄く遅いんです。
「本番1週間前にして、予約数ひとケタ」なんて、当たり前のことです。
本番2~3日前に、ようやくメールが届き始めます。
そして、本番前日の深夜(実際には当日になっています)に、予約メールが殺到するのです。
制作まで僕自身が行っている劇団なので、本番当日に予約に対応するのは、結構大変なんですよ。
本番日の手間を軽減する為に、今回、思い切って"早割"制度を導入してみました。

果たして、この"早割"の試みは、効果があるのでしょうか?
まずは、しばらくの間、様子を見てみたいと思っています。
皆様の"早割"予約を、お待ちしています! 

 

総じて良い感じに!

 

一昨日、夏に予定している新人公演の稽古を行いました。
出演する4人全員が揃っての、賑やかなお稽古となりました。

トップバッターは、いつものように、文さんです。
きっと、毎日、きちんと稽古しているんでしょうね。
僅か1週間で、見違えるように、上手くなっていました。
前回の宿題を、かなりクリアしていましたよ。
これだけやってくれると、僕の要求も、当然高まります。
どんどん難しいことをやって貰いたくなるのです。
今回は、呼吸について、厳しく指導させて頂きました。
呼吸を上手に扱えるようになれば、演技の幅がかなり豊かになっていきます。
呼吸に関する練習課題も、課しておきました。
習得するには時間が掛かりますが、日々、しっかり取り組んで貰いたいですね。

二番手は、ワッキーです。
彼は2本上演することになっていますが、短いほうの作品の演出を付けてみました。
本当に下らないコントなんですが、実際に上演するとなると、本当に難しいんです。
演者に、相当な気迫が求められます。
ワッキーには、"気"を出すポイントを説明しておきましたが、この感覚を掴むには大変な苦労が必要です。
要は、自分の心のバリアを取り払い、外に全エネルギーを放射すること!
言葉で言うと簡単ですけど、なかなか出来ることではありませんよ。
とにかく、心のバリアを破れるかどうかは、本人次第です。
持てる全ての体力、精神力、集中力を動員して、立ち向かって頂きたいと思っています。

続いて、志獅丸君と三浦君の二人コントの稽古に入りました。
出来るだけ両名の個性を生かしたいので、構想とは違った演出を付ける部分が多々あります。
実際に動いて貰う中で、細かい動きや、キャラクター設定などを決めていきました。
まだまだ完成度は高くありませんが、既に十分面白くなってきています。
特に、志獅丸君の下らなさったら、ないですね!
また、三浦君は感覚が優れているのか、1時間の稽古中に、どんどん役者らしさが増していきました。
空間の捉え方も、非常に良いですね。
この二人コントは、きっと、爆笑を取ることでしょう。

最後は、志獅丸君の一人コントです。
この作品は、後半、動きが多くなって、一気に盛り上がっていきます。
いくら派手にやっても大丈夫な演出です。
しかし、前半は、観客に、長科白をキチンと聞かせないといけません。
そこで退屈させてしまっては、元も子もなくなってしまいます。
この作品で伝えたいことは、前半部分に凝縮されていますから...。
ここでも、やはり、気迫が重要になってきます。
演者自身が役のイメージをしっかり持って、パワフルに感情表現していかなければなりません。
その辺が、志獅丸君の最大の課題だと思いますので、この作品を通して、しっかり稽古して頂きたいですね。

色々書きましたが、総じて、良い感じで仕上がりつつあります。
この調子で、頑張って頂きましょう。
次回の新人公演の稽古は、今週の土曜日を予定しています。 

 

愛の劇場

 

"劇団ぷにぷにパイレーツ"2012年夏の本公演の詳細が決まりましたので、その概要をご紹介させて頂きます。

皆様のご来場を、心より、お待ちしています。

 

●ぷにぷにパイレーツ第15回公演「ぷにぷに!愛の劇場」

*公演日: 2012年7月16日(祝日・海の日)

*開演時間: 14:00 & 18:00(開場は、開演の30分前)

*上演時間: 約90分を予定

*会場: アトリエ無現(田園都市線・駒沢大学駅東口より徒歩7分)

*料金: 予約2000円 当日2500円 早割1500円(6月16日までにご予約の方に限ります)



*キャスト

作・演出・出演: 石崎一気

サックス演奏: 田口雄太

 

*上演作品

「でぶっちょ人形」「水晶球」「貝殻」

*ご予約

"ぷにぷにパイレーツ予約フォーム"からお願いします。

 

そろそろ動こう!


夏の本公演で上演する3作品のうち、2本分のセリフが、大体頭に入りました。
そろそろ、無性に、動きたくなってきました。
具体的な演出を考える時期に差し掛かってきたようです。

演出を決めていくと、セリフを変更しなくてはならない場合が、多々あります。
ですから、早め早めに動きの稽古を始めないと、公演直前になって慌てることになります。
来週から、少しづつ、動きを固めていきたいと思っています。

さて、今日は、新人公演のお稽古です。
出演者全員が集合します。
この1週間でどれぐらい上達したのか、見るのが楽しみです。
では、行ってきます! 

 

25%カット


書き終えたばかりの新作脚本を、早速、改稿してみました。
半分ほどに短くしたかったのですが、せいぜい、25%ぐらいしかカット出来ませんでした。
無駄をカットし、内容を整理して、これ以上は一言たりとも切ることが出来ない状態になっています。
多分、これが、このストーリーの限界だと思います。

ただ、情緒を排除した結果、極めて論理的に展開しますので、インパクトにかけるきらいがあります。
せめてオープニングだけでも、もう少し色を付けなくてはなりません。
短く、かつ面白そうな導入部を考えなくてはなりません。
完成まで、あと一歩!

 

総勢4名

 

いささか日にちが経ってしまいましたが、日曜日に新人公演の稽古を行いました。
新メンバーも加わり、僕を除いて、総勢4名!
とても賑やかに稽古出来ました。

まずは、文さんから。
セリフはほぼ完ぺきに入っており、動きの流れも掴めています。
間違いなく、4人の中で、一番先を進んでいます。
そこで、動きの質にこだわって、色々アドバイスをしていきました。
文さんは飲み込みが早いので、直せば直す程、良くなっていきます。
見ていて、「その役を演じようとしている人がいる」というより「登場人物そのものが、そこにいる」と感じられるようになってきました。
文さんの中に、別の人格が宿り始めています。
まだまだ、細かい体の使い方を意識して貰わなくてはなりませんが、現時点でここまで出来れば上出来です!
緊張する悪い癖も、徐々になくなっているように感じます。
まさに、順調です。

ワッキーは、まだ、稽古場に慣れていないのでしょう。
(芝居初挑戦ですから、当然のことなんですが...)
雰囲気に押されて、力が出し切れていないように思います。
元々、頭は良い訳ですし、雰囲気も良いものを持っています。
稽古場で沢山恥をかいて、気力を鍛えていって貰いたいですね。
ただ、作品との相性は良さそうなので、必ずや、面白く仕上げてくれる筈です。
随所に、そんな気配が漂っているんです。
とにかく、毎日、地道に稽古を重ねて頂きましょう!
非常に努力家ですし、研究熱心なので、僕は大いに期待しています。

今回、三浦君が、稽古に初めて参加しました。
いきなり、ちゃんと演技をしようとしていたので、驚きました。
(普通は、セリフを棒読みするだけで、やっとなんですけどね)
自分のことだけでなく、作品全体を俯瞰出来る能力を持っているようにも感じました。
運動能力の高い人なので、きっと面白い演技を見せてくれると思います。
僕の指示に対して、的確に反応していました。
三浦君には、早く、台本を離せるようになって頂きたいですね。
あと、役柄研究も忘れずに!

志獅丸君は、コメントなし!
いつも通り、自由にやって下さい。

次の稽古は、あさって、土曜日です。
1週間で、どれだけ向上しているのか、見るのが楽しみです。

 

半分カット


閃いたストーリーを元に、早速、脚本を書いてみました。
書いていると、演劇ならではの面白い演出が、次々に頭に浮かんできました。
大傑作ではありませんが、見て面白い、愛すべき短編になったと思います。

しかし、長い!
上演時間5分以内を目指して書き始めましたが、今のところ、10分ぐらい掛かりそうです。
思い切って、カットしなくてはなりません。
面白さを残しつつ、無駄を切っていくのは、実に難しい作業です。
ましてや、全てのお客様にとって、短く、かつ、分かりやすいモノにするのは、至難の業です。
しかも、書き広げていくのに比べて、カットしていく作業って、一抹の寂しさを覚えるものなんですよね。
これぞ、断腸の思いです。

さあ、心を鬼にして、半分ほどカットしていくぞ!

閃き


新しい脚本のアイディアを思い付きましたよ!
いつもそうなんですですけど、アイディアは、突然、パッと閃くものです。
その閃きがあれば、あれよあれよという間に、ストーリーが出来上がっていきます。
アイディアが浮かぶまでは七転八倒の苦しみですが、一旦、湧いてきたら、僅か数分で形になってしまうから不思議です。

しかし、本当の戦いは、ここからです。
「ストーリーを、どういう演出で見せていくか」を決めるのが、本当に難しいんです。
出来上がった脚本を見ると、「そりゃあ、普通、こうなるよね...」と思います。
でも、その形にするまでに、何度も何度も試行錯誤を重ねていくことになるのです。
例えば、『平成の大仏』の主人公を工事現場の現場監督に決めるまでに、10稿以上書き直しているんです。
実際に書いてみないと、分からないものなんですよね。

ここからは、体力勝負です。
下っ腹に力を入れて、頑張っていきますね。

重厚なのが持ち味?


ぷにぷにパイレーツの公演は、毎回、中・短編のオムニバス構成になっています。
比較的短い作品が多いので、そこまでスケールの大きな作品は上演出来ません。
しかし、描いている世界は、それに反比例して、ドラマチックなものが多いように思います。
尺が短い分、インパクトのあるシーンを求めているのかもしれません。
また、作者の僕の好みも、確実に反映されています。
特に、僕が演じると、ちょっとしたシーンも、やけに大仰になってしまうんです。
(ちょっと油断すると、エウリピデスやラシーヌの芝居のように見えてしまいます)
さりげない日常のひとコマを演じ切る自信が、まだ持てません。
「重厚なのが、自分の持ち味!」と割り切っても良いのです。
でも、人間、ないものねだりをしたくなるものです。
出来れば、力の抜け切った作品を作ってみたいですね。
演技以前に、脚本のアイディアを色々練ってはいるんですが、着想さえ出来ません。
まだまだ、修行が足らないということなんでしょうか?

もっと強烈などんでん返し


夏の本公演の冒頭で上演する作品のラストをどうするか迷っています。
どんでん返しが売りの作品です。
それに、もっと強烈などんでん返しを付け足すことを、思い付いてしまったのです。

お客様は、どなたも、どんでん返しが大好きです。
単純に高評価を得たければ、新たなどんでん返しを加えた方が良いでしょう。
ただ、僕自身の美学からすると、それでは、ちょっと品がない感じがするんですよね。
そこまで構築してきた世界を、一瞬の受けの為に、全て放棄するのは、いかがなものなんでしょうか?

観客の評価を取るか...?
自分の美学を貫き通すか...?
非常に悩ましいところです。

迷った時は...


昨日、一昨日と、2日連続で旧友と会って、長時間、お喋りをしました。
色々なお話をしたんですが、その中で、ぷにぷにパイレーツの夏の本公演について、細々と相談させて貰いました。
例えば、公演全体のタイトルや、各作品の題名、ストーリー展開、演出、使用する音楽などなどについて、率直な意見を伺いました。
二人の意見に食い違う部分もありましたが、お陰様で、僕の中で方向性が明確になりました。
一気に主要な要素が決まり、大いに前進することが出来ました。

僕は、毎回、公演前に、いろんな人に、いろんなことを相談します。
それも、演劇に携わっていない、いわば芝居の素人に尋ねるようにしています。
(勿論、その人のセンスや人柄を信頼している場合に限ります)
そこから、一般のお客様の感覚を把握し、様々なことを決定しているのです。
この作業は、僕にとって、とても大切なものです。
とにかく、迷った時には、人の意見を聞く!
そうすれば、一人で考えるより遥かに良い結果を生むように思います。
彼らの声をそのまま採用するわけではないのですが、本当に参考になるのです。
人と喋ることで自分の意見を整理できる部分もありますし、新たなアイディアが浮かぶケースもままあります。
今回も、「ああ、そうすれば良いのか!」とか、「何で、これまで、そんな当たり前のことを気が付かなかったんだろう?」と思うことが、沢山ありました。
一瞬のうちに、視界が大きく開けたような気持ちになります。

さあ、これで、準備が進められる体制が整いました。
ますます、頑張っていかなくては!

ショート・ショート演劇


夏の本公演用の脚本は、すでに、2本書き上げています。
その両方が、30分を大幅に超える大作です。
あと1本上演しようと思っていますが、かなり短いモノにしなくてはなりません。
せいぜい10分以内、出来れば、5分程度が望ましいですね。
ショート・ショートとでも言いますか、超短編演劇を作らなくてはいけないのです。

ぷにぷにパイレーツのお客様は、皆さん、「良く、あんな長い作品をやりますね!」なんて驚かれます。
でも、実際には、長い作品の方が簡単なんです。
短い作品は、本当に難しい!
あまり伏線も張れませんし、丁寧な人物描写も出来ません。
インパクト一発といった作品になります。
しかし、それは、相当な自信がないと、人前には出せないんです。
レベルを問わなければ幾らでも書けると思いますが、やはり、クオリティにはこだわりたいですよね。
しかも、やっぱり、面白くないと!
そんなことを考えていると、全然、アイディアがまとまりません。
ああ...、何か、いい考えは浮かばないかなあ...。

マジック・ナンバー


やばい!
のんびり構えていたら、もうこんな時期になってしまいました...。
そろそろ、夏の本公演で上演する3本目の作品の脚本を書かなくては!

僕は、毎年開催している夏の本公演で、いつも3本の作品を上演しています。
お客様からすれば、別に2本でも4本でも構わないんでしょうけど、あくまで僕は3本にこだわっています。
"3"は、演劇において、マジック・ナンバーと呼ばれているからなんです。

その理由を論理的に説明するのは、とても難しいです。
でも、感覚的に、3って丁度いい...、いや、「それしかない!」という感じです。
作品の中でも、基本、3を意識して脚本を書いています。

過去の偉人たちの作品を読んでも、やはり、3がベースになっているモノが目立ちます。
例えば、マクベスの魔女!リア王の娘!チェーホフの三人姉妹!
その他、例を挙げたらキリがありません。

そんな訳で、今月中に、僕は、もう1本作品を仕上げなくてはなりません。
焦る...。

その程度か!


セリフを覚えたら、急に、その作品がつまらないモノに思えてきました。
この現象は、毎回のように起こります。
全体像が掴めてくると、「ふん!その程度か!」という感じになってくるのです。
特に、夏の本公演のラストの作品は、エンタテインメント性を一切追求していません。
ですから、決して、面白可笑しい筈がないのです。
そのように頭で理解していても、「お客様が退屈するのではないか...」と、不安になります。
でも、大切なのは、そこでくじけないこと。
そして、自分を信じることです。
脚本を書いた時には「これは良い!」と思っていた訳です。
その確信は、大概、間違いありません。
こんな時、僕はいつも、「ここまでやったんだから、引き返すのは勿体ない!」と思って、前に進むようにしています。
しばらくすると、また、「これは傑作だ!」と感じる日が、必ず訪れるものです。

もうすぐ台本が離せる!


夏の本公演のラストで上演する作品のセリフが、頭に入りました。

その日の調子によって、スラスラ出てきたり、引っ掛かったりしますが、一応覚えました。

間もなく、台本を離せると思います。そうなると、早く動いてみたくなりますね。

色んな演出を、実際に試してみたいです。

 

この作品には、大きな動きはありません。

極めて地味で繊細な演技を、丁寧に構築していく必要があります。

凄く難しい作品ですが、気長に仕上げていきたいと思っています。

 

日立柏サッカー場

 

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ゴールデン・ウィークの最終日の昨日、僕は、日立柏サッカー場に行ってきました。
サッカー・J1の柏vs広島戦を、たっぷり観戦してきましたよ。
まずは、試合結果から!

広島は、前半10分にFW佐藤寿人(30)のゴールで先制。
後半2分には、セットプレーから素早いパスワークで、再び佐藤が、この日2点目となる追加点を奪取しました。
一時は同点に追いつかれましたが、同40分にMF高萩洋次郎(25)が決勝点をマーク。
その後、反撃に出た柏の裏を取り、カウンターでFW石原直樹(27)が立て続けに2得点を挙げ、最終的には5-2で完勝しました。
広島が、アウェーの柏戦で、99年9月11日以来、約12年8カ月ぶりの勝利を挙げ、3位をキープしました。

1得点2アシストで勝利に貢献した高萩は「今日だけじゃなくて、これからも続けていかないといけない」。
2得点の佐藤も「今日のように崩して点を取るだけじゃなく、崩してのゴールが生まれそうじゃないときにも点を取るのが僕の仕事。それを考えていかないと」と気を引き締めていました。

なんだかんだ言っても、結局は、エースFW佐藤寿人ですよ。
鮮やかな2発でチームを勝利に導きました。
今季は、ここまで、リーグ戦10戦9得点と量産態勢で、年間30・6得点ペースになります。
2005年のG大阪FWアラウージョ以来、7年ぶり5人目のJ1・30得点以上を達成する勢いです。
昨日はハットトリックのチャンスだったのですが、前半の接触プレーで腰に違和感があり、途中交代しました。
無理すればプレーできたようですけど、「100%で走れないなら他の選手が出た方がいい」と、後半22分に自ら申し出ての交代となりました。
2006年9月30日の川崎F戦以来となる自らのハットトリックより、勝利を優先したんですね。
さすがは、主将!
今季、あと1点取れば、鹿島FWジュニーニョを抜き単独トップの9年連続2けた得点を達成となります。
新記録達成は、時間の問題ですね。

それにしても、昨日は、凄いサッカー観戦となりました。
まず、初めて行った、日立柏サッカー場にビックリ!
なんて素晴らしい競技場なんでしょう!
とにかく、観客席とピッチが近い!
僕は、メインスタンド側指定席の、前から7列目だったんですが、こんな近距離でプロサッカーを見たことはありません。
選手たちの声は勿論、芝を滑る音、体がぶつかる音も、はっきり聞こえます。
選手の表情も、良く見えます。
まるで、自分が選手の一員としてピッチに立っているかのような錯覚さえ覚えたほどです。
当然、試合観戦の面白さが、全然違います。
迫力、臨場感ともに、最高の競技場だと思います。

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また、柏のサポーターが凄い!
ホーム側ゴール裏とバックスタンドは、まったく空席はなく、完全に黄色に覆われていました。
そこには、公式ユニフォームを着ていない人は、ほとんどいなかったのではないでしょうか?
その上、みんな声を出す!出す!
飛び跳ねる!飛び跳ねる!
試合開始前から終了後まで、まったくテンションが下がることなく、応援を続けていました。
これも、競技場が作りだす一体感の賜かもしれません。
きっと、プレミア・リーグの試合は、こんな雰囲気なんでしょうね。
「Jリーグを見るなら、柏で!」と思わせる、最高の環境です。
(ピッチに近い代わりに、柏駅からちょっと遠いのが玉にきず...)

ただ、昨日は、お天気に祟られました。
試合開始の15:00には快晴で、暑いぐらいの陽気だったんです。
しかし、15分ぐらいすると、黒い雲がモクモク湧いてきて、にわかに強風が吹き荒れ始めました。
やがて雨が落ちてきて、しだいに猛烈な嵐に!
傘をさしてもお猪口になるでしょうし、結局、ずぶ濡れになりながら観戦せざるをえませんでした。
お近くの埼玉では雹が降り、つくばでは竜巻が発生する悪天候です。
下着までぐっしょり濡れてしまうのは、仕方なかったのかもしれません。
後半に入ると、雨は上がりましたが、風は一向にやみません。
濡れた体に強い風が当たると、本当に寒い...、いや、冷たいです!
暖を取る為には、大声を挙げて応援するしかありません。
僕は、いつになく全力で応援していました。
この過酷な状況下で応援していると、気分が盛り上がってくるものですね。
競技場全体が、異様な一体感で包まれました。
試合開始時点の何倍も良い雰囲気になっていったのです。
しかも、サンフレッチェの快勝で試合は終わり、ボルテージは最高潮!
辛かった...、でも最高だった!
そんな特別なサッカー観戦となりました。

濡れたまま、柏から川崎に帰るわけにもいきませんよね。
そこで、柏駅近くのユニクロで洋服を一式買い揃え、すぐに着替えました。
体の芯まで冷え切ったので、熱いうどんも食べました。
予想外の出費をすることになりましたが、その分の感動は十分受け取っています。
大満足の連休最終日となりました。

サッカー観戦の面白さをご存じない皆さん!
是非、日立柏サッカー場に行ってみて下さい。
必ずや、その魅力に引き込まれる筈ですから!

 

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トンネル

 

 

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昨夜、神宮球場に、ヤクルト対広島の試合を観戦に行ってきました。
僕にとっては、今季初めての、カープの生応援です。
先発が、ルーキーの野村投手なので、大いに期待していました。
しかし、その甲斐もなく、4-0で惜敗...、いや惨敗してしまいました。

ヤクルトは3回1死二、三塁、バレンティンの一ゴロの間に1点を先制。
先発ロマンは、コントロールが定まらない中、3回まで1安打無失点に抑えました。
ヤクルトは5回に川端の左前適時打で2-0。
広島は6回に廣瀬のタイムリーで1点を返しましたが、その裏に福地の中犠飛で再びリードを広げられました。
7回にバレンティンの12号ソロで・ホームランで勝負あった!
先発のロマンは8回1失点で2勝目を挙げ、再び首位に立ちました。
広島は、これで、5カード連続負け越しとなりました。
広島の野村謙二郎監督は「向こうは(点を)取られた後に取ったり、取った後にしっかり守るし、その辺の差なのかな」とコメントしていました。

点差以上の力負けでしたね。
投手が完封しない限り、勝ち目がない...、そんな雰囲気でした。
気迫で完全に押されています。
集中力の差も感じました。
カープは良い当たりが正面に行く一方、ヤクルトは当たり損ねがヒットになるなど、運にも違いがありました。
「良く1点取れたなあ...」というのが、正直な感想です。
これでは、勝てっこありません。

栗原が故障で離脱。
東出が不調でスタメンから外れる。
適時打を放った広瀬も、死球を受けた右手首の状態がよくない...。
満身創痍の打線に、迫力があろうはずがありません。

そして、試合を決定づけたのは、一つの軽率なプレーでした。
広島打線が反撃し、1点差に迫った直後、六回裏。
先頭の中村の打球は平凡な三塁へのゴロ。
しかし、打球は堂林の股間を通過し、左翼線へ転がっていきました。
1死走者なしのはずが一転、無死二塁のピンチ。
結局その後、野村が粘りきれず、福地の犠飛で3点目を献上してしまいました。
追い上げムードに水を差す痛恨のトンネルを犯した堂林は、顔面そう白!
「取り返しのつかないエラーをしてしまいました...今日はあの1点で負けました。上半身で捕りにいったつもりではないんですが...準備できていなかった」と、試合後、振り返っていました。
堂林は、これで、リーグ・ワーストの7失策となりました。

一昨日の試合もそうでしたが、ヤクルトと広島の最大の違いは、守備力だと思います。
記録はヒットになっていますが、緩慢なプレーが相手にチャンスを与えています。
あと、走塁の差も歴然です。
バッターランナーが、自分でアウトを確信してスピードを緩めてしまうのは、見ていて本当に残念です。

とにかく、カープ・ナインには、元気を出して欲しい!
勝負事だから、負けるのは仕方ありません。
でも、せめて、溌剌とプレーして頂きたいものです。
力で負けても、気持ちだけは最後まで負けないで欲しい!
エラーした人がいたら、誰か一声掛けてあげないと!
野村投手が苦しんでいるとき、マウンドに行くのが堂林だけというのは、いかがなものでしょうか?

ここは、チームの誰かがバカになって、この沈滞ムードを打ち破って貰わないと!
明るくなければ、運も福も逃げていきます。
お客さんだって、明るく楽しい雰囲気が大好きです。
とにかく、元気!
それが大切です。
実際、ヤクルト・ベンチは、試合前から、明るく楽しそうでしたよ!

さあ、今季は、鯉のぼりの日が終わってからが本当の戦いになります。
ファンとしては、選手たちの笑顔が沢山見たいです。
勝てとは言いませんから、是非、明るく、全力プレーを!
僕は、最後まで優勝を信じて、応援を続けていきますよ。
カープを応援しないで、何をすれば良いのでしょうか?
まだまだ、十分可能性は残されているわけですから...。

なお、写真は、僕が個人的に応援させて頂いている、ヤクルトの伊藤ピッチングコーチへのメッセージ・ボードです!

 

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獅子丸・二つ目昇進披露落語会

 

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今週、"立川らく太"改め、"立川志獅丸"の二つ目昇進披露落語会に行ってきました。
約10年間の前座修行を終え、ようやく二つ目に昇進したのをお祝いする大きな会でした。

会場は、渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールです。
300席以上もある大きな劇場ですが、チケットは売り切れになっていたそうです。
今回、志獅丸君に加えて2名が二つ目に昇進しました。
勿論、師匠の立川志らくさん、そしてゲストとして歌手の森口博子さんが出演されていました。

志獅丸君は二番手として登場し、「青菜」という落語を披露してくれました。
僕は、ぷにぷにパイレーツの劇団員でもある志獅丸君の高座をドキドキしながら見ることになりました。
まるで、親が参観日に来たような感じです。
しかし、僕の心配は杞憂に終わり、会場は大爆笑に包まれました。
落ちの辺りでは、笑いの渦が巻き起こっていたように思います。
無事終了して、僕は、心からホッとしました。
ただ、前座の癖が抜けないのか、自ら座布団を返してしまっていましたが...。

改めて思いましたが、志獅丸君は、随分成長しましたね。
3年半前にぷにぷにパイレーツに参加した頃とは、雲泥の差です。
高座が、とても立体的に見えるようになり、人物描写も上手くなりました。
また、少しづつ、良い間が取れるようになってきているように思います。
劇団で稽古していることが、役立っているのかもしれません。
(本人は、そう言っていました)
二つ目になって恥ずかしくないレベルに到達しているのは、間違いありません。

ただ、二つ目昇進は、プロの落語家としてのスタート地点に過ぎません。
これからが、本当の戦いです。
ますます芸道に精進して頂きたいと思います。
(人間的にもね!)

最後に、志獅丸君の師匠の志らくさんがパンフレットに書いていた言葉をご紹介させて頂きます。

"志獅丸には、滲み出てくる人柄がある。ただ、今は落語がからきし下手だから、抜群に上手くなったならば、市馬兄さん、もっと言えば、小さん師匠のように、普通にやっても聞かせられる落語家になる可能性はある"

 

『Music of Vladimir Martynov』

 

 

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昨日の映画に続いて、今日はお薦めのCDをご紹介します。
これも、多分、僕の選ぶ2012年のナンバー1になることは間違いないと思います。
その作品とは、Kronos Quartetの『Music of Vladimir Martynov』です。

Kronos Quartetの演奏の素晴らしさについて、僕がとやかく言う必要はないでしょう。
現代音楽を中心に演奏する弦楽四重奏団としては、世界最高峰だと断言しても良いと思います。
彼らは、演奏力が高いだけではありません。
演奏する楽曲のチョイスが見事なんですね。
グラスやライヒなど超有名な作曲家の作品は勿論、知られざるコンポーザーを発掘して演奏してみたり、知名度は低いながらも実力のあるアーティストと共演したりして、いつも我々リスナーに新しい世界を教えてくれます。
僕はこれまで、Kronos Quartetに、どれだけ、新しく、かつ面白い音楽を教えて貰ったか分かりません。
ですから、僕は、Kronosの新譜が出ると、どんな内容か確かめもしないで、片っぱしから購入して聞くようにしています。
それでも外れを引くことはほとんどなく、確実に僕を大満足させてくれます。
最近では、まったく知らない作曲家の作品集や、聞いたこともないアーティストとの共演の方に、興味を引かれるようになってきました。

今年発表された『Music of Vladimir Martynov』は、タイトル通り、ウラジミール・マルティノフの作品集です。
皆さんは、マルティノフをご存知でしたか?
僕は、全然知りませんでした。

1946年生まれのマルティノフは、ソビエト連邦の第二次世界大戦後生まれの作曲家のリーダー的存在なんだそうです。
そのアヴァンギャルドなスタイルが白眼視され、身の危険とまではいかないものの、今後の活動に不利益を生じかねない状況の中、前衛運動を推進していきました。
マルティノフは民族音楽学者でもあり、カフカース諸国、タジキスタンなどのロシアの民族国家の音楽を研究しました。
さらに、中世ロシア、西洋音楽、宗教音楽の歴史や音楽学についても学んでいます。
1970年後半からは、古いロシア正教会聖歌の勉強も始め、宗教弾圧を行っていたソビエト連邦にありながらも、至聖三者聖セルギイ神学校で教えています(今でも、それは、続けているそうです)。
1980年代初期には、正教会の奉神礼に使う聖歌の作曲をスタートし、オリジナルのミニマル・ミュージックの創作を本格化させました。

Kronos Quartetの『Music of Vladimir Martynov』では、マルティノフの曲が3つ収録されています。
ロシア聖歌をもとにした「THE BEATITUDES」。
「SCHUBERT-QUINTET DERABSCHIED」は、シューベルトの弦楽四重奏曲(未完成)をベースに。
「DER ABSCHIED」は、マーラーの「大地の歌」をもとに、アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者への追悼の意を表したものになっています。

このCDの素晴らしさを、どう言葉で表現すれば良いのでしょう?
「とにかく聞いてみて!」としか言えません。
静かで...、高邁で...、神聖で...、うーん、上手く伝えられません。
本当に良い音楽って、音楽であることを忘れさせてくれるんですけど、まさにそんな音楽なんです!
(言ってること分かります?)
この作品に出会えて、僕は幸せです。

(そんなに大勢はいないとは思いますが)現代音楽がお好きな皆さん!
是非是非、ご一聴を!
恐らく、日本盤はリリースされないでしょうから、輸入盤をお探し下さいね。

『ドライヴ』


春の大型連休後半戦が、スタートしました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
「特に予定はない」という方のために、今日は、お薦めの映画をご紹介したいと思います。
その映画とは、第64回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した『ドライヴ』です。
まずは、ストーリーから!

天才的なドライブ・テクニックを武器に、昼はアクション映画のカースタント、夜は強盗の逃走を請け負うドライバー。
ある晩、彼はアパートの同じ階に住むアイリーンという若妻と、偶然、エレベーターに乗り合わせ、ひと目で恋に落ちる。
だが、彼女には、服役中の夫スタンダードがいた。
やがて服役から戻り、更生を誓うスタンダードを見たアイリーンは、ドライバーを思いながらも、家族を守る選択をする......。

監督は、デンマーク出身の新鋭ニコラス・ウィンディング・レフン。
主演は、『きみに読む物語』のライアン・ゴズリングと、『17歳の肖像』のキャリー・マリガン。
スタントマンと逃がし屋の二つの顔を持つ男の姿をクールに描き、批評家たちの称賛を浴びた注目のクライム・サスペンスです。
フィルム・ノワールのような静謐さと、緊張感溢れるバイオレンスが融合しています。
めくるめく展開と、激しい愛の物語に、心を揺さぶられること間違いありません。

『ドライヴ』は、本当に良い作品です。
現時点で、「今年の映画ナンバーワン!」と断言しても構わないと思っています。
数年に1本あるかどうかという大傑作です。

ただ、この作品は、人を選ぶところがあるかもしれません。
決して、「ストーリーが面白い」とか、「意外などんでん返しが待っている」ような作品ではありません。
「大いに笑う」こともなければ「涙が止まらなくなる」ものでもありません。
いわゆる盛り上がりやクライマックスもない、淡々とした展開です。
じゃあ、何が良いかと言いますと、とにかく、その演出のスタイリッシュさです!
こんなにストイックで、クールで、カッコいい映画は、滅多にお目に掛かれませんよ。
まず、セリフがほとんどありません。
しかも、主人公の声の小さいこと!
いわゆる"説明"を拒否し、「とにかく映像を見てくれ!」という潔さを感じます。
映画や演劇を見慣れていないと、分かりにくいと感じる可能性もありますね。
でも、これが芸術です。
これが、リアルな人間です。
その甲斐あって、1秒たりとも緩むことなく、約110分間に渡り圧倒的な緊張感が満ち溢れています。
とにかく、絵作りの良さったら、ありません。
"R15"指定されていますけど、この作品は、子どもには勿体ない!
是非、大人の皆さんにご覧頂きたいと思います。

でも、実は、ジェームズ・サリスの原作小説は、映画よりもう一回り良いんですよ。
早川文庫から出版されていますから、興味のある方は、是非、ご一読下さい。
ストーリー(特に結末)が、全然違いますから...。

ドライ・メッシュ


腹筋を鍛えているお話を、昨日、ご紹介しました。
日に日に、ファイターの体つきに変わってきているのを、実感しています。

しかし、夏の本公演で、僕は、か弱いキャラクターを演じることにしています。
本来なら、筋肉量を落としていかなくてはなりません。
でも、トレーニングが好きなものですから、止められないのです。

仕方ないので、本番では、大き目の長袖を着て、肌をなるべく出さないようにするつもりです。
(弱そうに見せるのは、演技力でカバーします。頑張ります!)
真夏の長袖での一人芝居は、きついですよ!
汗が、とめどなく流れ落ちますからね。
衣装の生地を、ドライ・メッシュ等にしなてはいけません。
コットン100%だと、背中に張り付いて、大変なことになってしまいます。
こりゃあ、衣装探しも、大変だぞ!

腹筋トレーニング


パントマイムの仲間たちは、良く上半身裸で舞台に立ちます。
僕もそんな風にやってみたいとは思いつつも、今のたるみきった体を人様にお見せする訳にはいきません。
そこで、最近、腹筋の強化に取り組んでいます。
ボクシング・ジムでの練習の最後に、たっぷり時間を取って、お腹を虐めています。

まず、重さ4キロのメディシン・ボールを使って、いわゆる腹筋トレーニングを行います。
これが、実に辛い!
1回やるごとに、声を出さずにはいられません。
あまりにきついので、滝のように汗が噴き出します。
終わった後は、痛みで、何秒か動けなくなります。
でも、練習の成果でしょうか?
ちょっとづつ、回数を増やせるようになりました。
また、そのボールを、お腹の上に落として貰う鍛錬も実施しています。
ジムのスタッフに、グローブを付けた拳で、みぞおちを叩いて貰ったこともあります。
その甲斐あって、少しづつ、お腹周りの様子が変わってきました。
もう少し頑張れば、舞台で、上半身を晒すことが出来るかもしれません。

ただ、肌の張りとツヤがないのは、如何ともしがたいものが...。
年齢は隠せません。