短編のアイディア
まだ確定ではありません。
来年3月後半に、僕は短い作品を1本発表することになるかもしれません。
短い作品は本当に難しくて、いつも苦労しています。
「水晶玉」や「運だめし」等の小品は、まさに七転八倒して、ようやく生まれてきたものです。
改稿する回数だって、長編の何倍にもなります。
でも、小品が上手くまとまった時の喜びは、長い作品を遥かに凌ぎます。
短編のアイディアは、ポンポン湧いてくるものではありません。
日々、意識して、創作に努めたいと思っています。
この記事の更新日:2013年11月30日 09:19 | コメント(0) | トラックバック(0)
立ち向かえ!
またまた、NIKEの広告のコピーの中に、素晴らしい文章を見つけました。
向上心をお持ちの方に、是非、お読み頂きたいと思います。
僕も、この言葉を忘れず、日々、立ち向かっていきたいと思っています。
「手を抜くこともできる。やめることもできる。
観客も、仲間もいない。
トレーニングは孤独。
でも、試合で勝負をかけるそのときは、
すでにはじまっている。
スタンドが静まり返るような一打を放てるか。
試合の流れを引き寄せるファインプレーをできるか。
すべては、いまの自分が決める。
勝利を疑わない自分になるために、
今日もトレーニングに立ち向かえ」
「あと一歩早ければ、あの打球に追いつくのに。
追いついた時を想像しろ。追いかけ続けろ。
あと一歩で、世界が変わるはずだ」
この記事の更新日:2013年11月29日 08:05 | コメント(0) | トラックバック(0)
扉は今も閉ざされて

"イヤミス"ファンの皆様に、是非、ご紹介したい本があります。
カナダの女性作家、シェヴィー・スティーヴンス作「扉は今も閉ざされて」です。
この作品は、2011年スリラー・アウォード新人賞部門を受賞しています。
初版にして15万部を売り上げたというのですから、大変な話題作ですね。
ストーリーは、こんな感じです。
八月のある日、わたしは誘拐された。
独立した不動産業者として仕事も充実し、順調だった人生は、一変する。
見知らぬ男によって山小屋に監禁され、暴力と歪んだ欲望にさらされる日々。
しかし永遠に続くと思われた地獄から、奇跡的にわたしは生還した、はずだった......。
極限の監禁生活を逃れてなお、主人公を襲う終わらぬ悪夢と新たな危険、そして衝撃の真相とは!?
いやー、実に"イヤ"な展開ですねえ。
不愉快極まりない状況が、執拗に描かれ続けます。
これぞ、"イヤミス"ですね。
ただ、僕としては残念なことがあります。
ラストに、見事などんでん返しが付いているのです。
そんなもの、"イヤミス"には必要ありません。
不条理なまま終わってくれて結構!
整合性など、無用でお願いします。
なーんて言ってる僕にも、ラストにオチを用意してしまう癖があるんですよね。
気をつけよう...。
「扉は今も閉ざされて」は、ハヤカワ文庫から945円で発売されています。
ただし、気持ちの悪い描写が苦手な方は、絶対に読まないでくださいね!
相当、えぐい内容なので...。
この記事の更新日:2013年11月28日 08:36 | コメント(0) | トラックバック(0)
インスピレーション
チャイコフスキーは、仕事をする時間を、朝10時から午後1時までと、午後5時から8時までと決めていたそうです。
毎日規則正しく同じ時間に仕事をし、自分を甘やかすことはなかったそうなんですね。
チャイコフスキーのパトロンだったメック夫人に宛てた手紙に、次のような文章があります。
「どんなに偉大な音楽の天才であっても、時にはインスピレーションが湧かないままに仕事をすることがある。
それは、招待してもすぐにはやってこない客のようなもの。
真に誠実な芸術家であれば、気分が乗らないからといって、腕をこまねいていることはできない。
気分が乗るのを待つだけで、自分がその気になろうと努めなければ、すぐに怠惰と無気力に陥ってしまう。
みずから気分を高めることができた者には、必ずインスピレーションが現れる」
なんとも耳が痛いではありませんか!
専業の芸術家でない限り、時間を固定するのは難しい。
でも、チャイコフスキーの姿勢は見習わなければなりません。
そろそろ夏の公演に向けて、インスピレーションを...。
この記事の更新日:2013年11月27日 08:22 | コメント(0) | トラックバック(0)
メンタルの強さ
日曜日の稽古で思ったのですが、脇坂君も緒方さんもメンタルが強いですね。
4時間半に渡ってダメ出しされ続けていたら、普通は、心が折れてしまいますよね。
でも、この2人は、敢然と立ち向かってきたのです。
精神的な疲弊は隠せませんが、それでも挫けることなく、トライしてくれました。
強い!
実に強靭な精神です。
俳優にとって最も重要な資質、それはメンタルが強さではないでしょうか?
現状で何が出来るかなんて、大したことではありません。
そんなものは、自分で変えていけば良いのです。
自分を成長させるという困難と戦えるかどうかが、ポイントだと思います。
一昨日、2人は、本当に頑張ってくれました。
しかし、真の苦難は、一人きりの稽古の時に訪れます。
そこで厳しい稽古が出来る人こそ、真の勝者になれるのです。
でも、それは本当に難しい...。
僕も、良く自分に負けてしまいます。
反省...。
この記事の更新日:2013年11月26日 07:34 | コメント(0) | トラックバック(0)
4時間半
昨日、2週間ぶりに、第21回公演に向けた稽古を行いました。
参加者は、脇坂君と緒方さんの2人。
14時過ぎから4時間半に渡って、「樹海」を徹底的に練習しました。
本人たちには自覚はないと思いますが、2週間分の進歩を感じさせてくれました。
僕の想像以上に、しっかり稽古をしてくれていたようです。
ただ、演劇のキャリアの浅い2人です。
どうしても、見栄えの悪い所があるんですね。
また、セリフの音のコントロールが上手くいかないという問題点も明らかになりました。
なにより、脚本読解がきちんと出来ていないシーンが少なくなかったんですね。
その辺りを丁寧に説明していったら、あっという間に、夜になってしまいました。
しかし、稽古は正直です。
僅か4時間半(やっている方は長く感じたかもしれませんが)で、かなり成長がありました。
驚くほど上手くなったんですよ!
変な癖も抜けていったし、舞台表現に対するイメージを掴んで貰えたようです。
最初は表面的な形や音だけを意識している感じでした。
それが、最後には、何を表現しなければならないのか、その中身の方に気持ちが向かうようになったんですね。
また、観客目線で面白さを考えていく重要性も、少しは理解して貰えたように思います。
もちろん、まだまだ発展途上です。
でも、この調子で、自分を信じて稽古を続けていけば、必ずや面白い舞台を作れます。
各自が自覚を持って、日々、しっかり稽古して頂きましょう!
この記事の更新日:2013年11月25日 08:35 | コメント(0) | トラックバック(0)
まるごと高知
昨日、仕事の合間に、銀座にある高知県のアンテナショップ「まるごと高知」に行ってきました。
最近、僕が担当している番組で、高知県庁の皆さんに、良くお世話になっています。
その方々に、「東京のアンテナショップにも足を運んで下さい!」と繰り返し言われたので、ちょっと立ち寄ってみました。

銀座は、各地方自治体のアンテナショップが数多く存在しており、まさに激戦区です。
「まるごと高知」は、沖縄県のアンテナショップのすぐ横にあります。
入口が狭くて、一見小さそうに見えますが、奥に長細い形になっています。
所狭しと美味しそうな食品が様々並んでいて、食いしん坊にはパラダイスな感じです。
あまりに混んでいるので、1階の物産品売り場は早々に退出!
2階の「TOSA DINING おきゃく」に移動しました。
ここは、伝統の土佐料理を基本に、高知県の食材を使ったレストランです。
18蔵の日本酒も楽しめます(僕は飲めませんが...)。
僕は、ランチメニューの中から、迷わず「豪快!カツオの藁焼きたたき 野菜たっぷりポン酢添え」をチョイスしました。
小鉢、ご飯、お味噌汁、デザートが付いて、1400円です。
僕は、マグロよりカツオの方が好きなんです。
特に、戻りガツオは最高ですよね!
本場、高知のたたきはどんなものか、試してみたかったんです。
うーん!これは素晴らしい!
普段食べているカツオのたたきって、何なんでしょう?
とにかく、高知のたたきは、カツオがキレイです。
濁りがなく、純度が高い感じです。
また、鮮度の高いニンニクのスライスが、カツオの風味を引き立てます。
(昨日、お会いした皆さん!ごめんなさい...)
まさに絶品!
いや、芸術品とも呼べるカツオのたたきでした。

しかし、カツオのたたき以上に、僕が感動したモノがあります。
それは「野菜たっぷりポン酢添え」の方です。
要は、生野菜なんですが、これは凄い!
こんなに味が濃く、香り高い野菜は、なかなか都心ではお目にかかれません。
野菜ではありますが、「命を戴いている」という感覚になりました。
こんな野菜を体に取り入れていたら、絶対元気になると思いますよ。
ランチにしてはちょっとお高いですが、それだけの価値はあります。
また、カツオ以外にも、「ちりめん丼」や地鶏を使ったメニューなどもありますよ。
銀座にお出掛けの際は、利用されてみてはいかがですか?
「まるごと高知」は東京都中央区銀座1-3-13 リープレックス銀座タワーの1階にあります。
この記事の更新日:2013年11月24日 07:46 | コメント(0) | トラックバック(0)
3月1日
現在、社会風刺コントを中心に上演する第21回公演の準備の真っ最中です。
しかし、まだ日程や会場は決まっていません。
第21回公演の準備をモタモタしているうちに、第22回公演の予定が先に決まってしまいました。
まだ詳細は発表出来ませんが、2014年3月1日(土)となりました。
開演時間は、午後3時です。
内容は、これから打ち合わせを重ねて詰めていくことになります。
興味のある方は、3月1日の予定を空けておいて下さいね。
この記事の更新日:2013年11月23日 07:23 | コメント(0) | トラックバック(0)
自分へのプレゼント

自分へのプレゼントとして、以前から欲しかったCDを購入しました。
「Pierre Boulez Conducts Schoenberg」です。
11枚組で、1848円!
安い!
しかも、内容が素晴らしいんです。
ブーレーズの壮年期から円熟期の1974~86年にかけて録音されたシェーンベルク集です。
ほとんどのシェーンベルクの作品をカヴァーできます。
有名な『浄められた夜』も2バージョン収録されていますが、どちらもかつて聞いたことのないような演奏になっています。
演奏の質が変わると、全然違う曲に聞こえるから不思議です。
歌ものが沢山入っていますが、どれもみな面白い!
やっぱり、シェーンベルクはいいですね。
僕は以前、「ずっと一緒に」という作品で、シェーンベルクのピアノ・ソナタを使わせて頂きました。
それ以来、ぞっこん惚れ込んでいる作曲家ですが、今回まとめて聞いて改めてその魅力に気付きました。
前衛的な作風から敬遠している方も多いこととは思いますが、聞かず嫌いは勿体ない!
是非、一度、お聞きになってみて下さい。
以下、11枚組に収録された曲目です。
・歌劇『モーゼとアロン』
ギュンター・ライヒ(Br/モーゼ)、リチャード・キャシリー(T/アロン)、フェリシティ・パーマー(Sp/少女)、ジリアン・ナイト(Ms/病める女)、ジョン・ウィンフィールド(T/若い男、裸の若者)、ジョン・ノーブル(Br/もう一人の男)、ローランド・ヘルマン(Br/エフライムの徒)、リチャード・アンガス(Bs/祭司)ほか オルフェウス少年合唱団
・『グレの歌』
ジェス・トーマス(T/ヴァルデマール)、マリタ・ネイピアー(Sp/トーヴェ)、イヴォンヌ・ミントン(Ms/山鳩)、ジークムント・ニムスゲルン(Bs/農民)、ケネス・ボウエン(T/道化クラウス)、ギュンター・ライヒ(語り) BBCコーラル・ソサイエティ ゴールドスミス・コーラル・ユノン ロンドン・フィル合唱団の男声メンバー
・オラトリオ『ヤコブの梯子』
ジークムント・ニムスゲルン(ガブリエル)、ケネス・ボウエン、イアン・パトリッジ、ポール・ハドソン、ジョン・シャーリー=カーク、アンソニー・ロルフ・ジョンソン、オルトルン・ヴェンケル、マディ・メスプレ
・『月に憑かれたピエロ』Op.21
イヴォンヌ・ミントン(シュプレシシュティンメ)、ダニエル・バレンボイム(P)、ピンカス・ズッカーマン(Vn)、リン・ハレル(Vc)、ミシェル・デボスト(Fl)、アンソニー・ペイ(CL)
・モノドラマ『期待』 Op.17 ジャニス・マーティン(Sp)
・音楽劇『幸福の手』 Op.18 ジークムント・ニムスゲルン(Bs)
・4つの歌曲 Op.22 イヴォンヌ・ミントン(Ms)
・ワルシャワの生き残り Op.46 ジョン・シャーリー=カーク ギュンター・ライヒ(語り) ロンドン・シンフォニエッタのメンバー BBCコーラス
・混声合唱のために編曲した3つのドイツ民謡 ジョン・シャーリー=カーク(語り)
・『地には平和を』 Op.13
・5つの管弦楽曲 Op.16
・4つの混声合唱曲 Op.27
・3つの諷刺 Op.28
・管弦楽のための変奏曲 Op.31
・『映画の一場面への伴奏音楽』 Op.34
・6つの無伴奏男声合唱曲 Op.35
・『コル・ニドライ』 Op.39
・3つのドイツ民謡 Op.49
・千年を三たび Op.50a
・詩篇第130番『深き淵より』 Op.50b
・現代詩篇 Op.50c
・2つのカノン
(演奏)BBC交響楽団 BBCシンガーズ
・『浄められた夜』Op.4(六重奏版)
・室内交響曲第1番ホ長調 Op.9
・室内交響曲第2番変ホ短調 Op.38
・室内管弦楽のための3つの小品
・組曲 Op.29
・セレナーデ Op.24 ジョン・シャーリー=カーク(Bs-Br)
・『ナポレオンへの頌歌』 Op.41 デイヴィド・ウィルソン=ジョンソン(語り)
・『山鳩の歌』 ジェシー・ノーマン(Sp)
(演奏)アンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバー
・『浄められた夜』Op.4(弦楽合奏版)
(演奏)ニューヨーク・フィルハーモニック
この記事の更新日:2013年11月22日 08:18 | コメント(0) | トラックバック(0)
年をとるほど
昨日は、沢山のお祝いコメントを頂戴しました。
ありがとうございます。
また一つ年を重ねたわけですが、年をとればとる程、挑戦的でありたいですね。
これからの1年間、また沢山の公演を開催したいと思っています。
また、皆さんの期待を裏切るような大胆な作品を上演していくつもりです。
さらに実験的に、僕でなければ出来ない表現を求めて頑張っていきます。
いくつか構想はあるんですが、相当前衛的ですよ。
その為にはスキルが必要なので、日々、稽古を重ねていきたいと思います。
この記事の更新日:2013年11月21日 08:06 | コメント(0) | トラックバック(0)
自動車免許更新
もう嬉しくもありませんが、今日は僕の誕生日です。
それを前に、自動車免許の更新に、最寄りの警察署へ行ってきました。
僕はゴールド免許なので、5年ぶりの更新となります。
年齢のせいか、僕は視力の劣化が心配でした。
「ひょっとしたら、メガネを作らないと更新できないかもしれない」と思っていました。
しかし、いざ視力の検査をすると、5年前より良く見えるではありませんか!
視力検査の係の人にも、「大変結構です!」と言われてしまいました。
以前より、PCを使う時間は相当増えているのに、視力が良くなるなんて不思議ですね。
老眼の気配は一切感じませんし、なぜなんでしょう?
5年前より、運動する量や回数を増やしたのが良かったのでしょうか。
人間の身体って、分からないことが多いですね。
次回の更新は5年後の予定です。
視力が落ちないことを祈ります。
この記事の更新日:2013年11月20日 07:35 | コメント(0) | トラックバック(0)
集中力
「僕はシュートする前に、ドリブルをしているときから、次に投げるボールがゴールするか分かる!」
NBAのスーパースターだったマイケル・ジョーダン選手の言葉です。
ジョーダン選手にはゴールのイメージがあって、そのイメージ通り動けていたら、結果は予測できるということなのだと思います。
ポイントは、事前に、本番のイメージをしているかどうかです。
成功をイメージしておくことが肝心なのです。
稽古の為の稽古をしてはいけません。
常に、本番の為の稽古をすべきだと思います。
稽古の段階からゾーンに入るようにしないと、ジョーダン選手のようにはなれません。
集中力!
これこそ、稽古で最も重要なモノだと思います。
自戒を込めて...。
この記事の更新日:2013年11月19日 08:10 | コメント(0) | トラックバック(0)
自動車免許感覚
"ぷにぷにパイレーツ"は、事前に公演日を決めずに稽古をしています。
とは言っても、野放図にやっている訳ではありません。
僕は、仮の公演日を設定し、それに向けての大まかな練習スケジュールを立てていきます。
そのスケジュールをこなせるように、各メンバーに、それぞれノルマを課しています。
もし、ノルマを達成出来ない人が一人でもいると、その分、公演日が遅れていきます。
第一段階をクリアしたら、ようやく第二段階に入れるといった感じです。
自動車免許を取りに行っている時の感覚に似ているかもしれません。
実際、「ぷにぷに!没作品供養祭」は、当初の計画より1ヶ月半以上遅く、公演を行いました。
もちろん、次回第21回公演の稽古も、大幅な遅れを見せ始めています。
一体、いつ公演が出来るのか?
それは、神のみぞ知る...。
この記事の更新日:2013年11月18日 08:01 | コメント(0) | トラックバック(0)
頑張れ、劇団員!
今日は日曜日ですが、第21回公演に向けた稽古はお休みです。
劇団員たちの都合が悪いそうなので...。
各々で、自主練習に励んで頂きましょう。
来週、2週間分の成長を見せてくれますように!
実は、第21回公演の日程は、まだ決まっていません。
普通の劇団は、先に公演日を決めて、それに向けて稽古を進めていきますよね。
しかし、"ぷにぷにパイレーツ"は、稽古の進行状況を見て、準備が整ったのを確認してから本番日を決めています。
農産物の生育や漁獲は、人間が決めるモノではありませんよね。
それと同じように、実が熟れるのを、魚が網に掛かるのを待っている感じです。
ハウス栽培したり、養殖したりすれば、計画的生産が出来るのでしょうが、味は落ちます。
やっぱり天然モノが一番!
それと同じように、僕は、役者さん達の完成度が高まるのを待っているのです。
今の劇団員の様子だと、第21回公演は、かなり先になってしまうかも...。
頑張れ、劇団員!
この記事の更新日:2013年11月17日 08:54 | コメント(0) | トラックバック(0)
脳の疲労
稽古をしていると、役者さんたちの集中力が突然切れることがあります。
やる気はあるのに、まったく集中出来なくなるのです。
これは、脳の疲労がピークに達した状態のようです。
私たちは、体の疲労には注目しますが、脳の疲労のことは意識しませんよね。
でも、脳の疲労は、体の疲労以上に回復が難しいんだそうです。
脳に疲労を貯めた状態で練習すると、なかなか上達せず、勝負弱いイメージを自分に植え付けてしまいます。
そうすると、厳しい局面になると結果を残せない人間が出来上がってしまう可能性があるんですって!
ですから、演出家は、役者さんたちが脳の疲労のサインを出し始めたら、休憩をしたり、稽古を中止したりしなくてはいけないんです。
体がクタクタに疲れているのに、更にきつい運動をさせると、故障のリスクが高まるのと同じですね。
演出家は、考えることが本当に沢山あって、大変です。
最も脳が疲れるのは、実は、演出家なのです。
この記事の更新日:2013年11月16日 08:16 | コメント(0) | トラックバック(0)
42
2013年のプロ野球も、アジアシリーズを残すのみとなりました。
これから、広島カープのファンは、ストーブリーグで主力選手を失うのを黙って見ているしかありません。
寂しい-!
16年ぶりに、やっと3位に入ったのに...。
そんな寂しい野球ファンにお薦めしたい映画があります。
「42 世界を変えた男」です。
1947年、ブルックリン・ドジャースのGMブランチ・リッキーは周囲の猛反対を押し切り、初の黒人メジャーリーガーとなる若者ジャッキー・ロンビンソンと契約し、前人未到の道を切り開く。
しかし、ジャッキーとブランチは、一般大衆、マスコミ、さらに同じチームの選手達からさえも執拗な糾弾を浴びることになる。
男たちの、孤独で過酷な戦いが始まった。
背番号「42」を背負ったジャッキーは並々ならぬ勇気と誇りで反撃しない自制心を貫き通す。
彼の最高のプレーに、批判に満ちていたチームメイトやファンたちの心は、やがて1つになっていく。
史上初の黒人メジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンと、球団ドジャースのジェネラル・マネージャー ブランチ・リッキーを中心に、白人選手以外に開かれることのなかったメジャーリーグ界の堅牢な門戸をこじあけ、世界に本当の自由を示した男たちのドラマです。
監督は『、L.A.コンフィデンシャル』でアカデミー脚色賞を受賞しているブライアン・ヘルゲランドです。
まさに王道の映画です。
最近、特撮に力を入れ過ぎるあまりに、わけの分からない映画が多くなっていますよね。
でも、ドラマに力があれば、そんな小細工は必要ないことが良く分かる作品です。
メジャーリーグが舞台になっていますが、野球に詳しくなくても十分楽しめます。
思わず拍手を送りたくなったり、気分がスッキリしたり、感動すること請け合いです。
メジャーリーグでは全球団で背番号42が永久欠番となっているのですが、その理由が良く分かると思います。
野球好きなら、まさに必見!
落涙確実!
是非是非、週末にお楽しみ下さい。
ドジャースのGMブランチを演じるのは、あのハリソン・フォードです。
一見しただけでは分からないぐらい、しっかり老け役を務めていました。
見どころ満載の映画ですよ。
この記事の更新日:2013年11月15日 08:23 | コメント(0) | トラックバック(0)
タブナー
最近、訃報が多いですね。
12日、イギリスの作曲家ジョン・タブナーさんが、ドーセット州の自宅で亡くなりました。
69歳でした。
タブナーさんは、心臓などに持病を抱えていたようです。
ジョン・タブナーをご存じない方が多いと思うので、ちょっとご紹介を!
1944年、ロンドン生まれで、ジョン・レノンに才能を認められ、68年にビートルズのレコード会社"アップル"から作品を発表したことで知られています。
1997年のダイアナ元英皇太子妃の葬儀でも曲が使われるなど、現代のイギリスを代表する作曲家の一人とされています。
2002年にナイトに叙勲されました。
メシアンやシュトックハウゼンとならぶ神秘主義の作曲家で、長年正教徒を自認していました。
近年は、ヒンドゥー教やイスラム教など、他の宗教を題材にした作品も発表しました。
2004年には映画『トゥモロー・ワールド』のために、自身初となる映画音楽を書きました。
僕はタブナーの作品が好きで、何枚もCDを持っています。
現代音楽といえば、前衛的かつ難解なものが多いですよね。
既成の概念を打ち破る為に、破壊を行っているような音楽が目立ちます。
その破壊が一段落すると、何もない荒野のような状況になります。
諦念といいますか、とても静かな境地に達します。
そこで人間の心を支えるのは、やはり宗教的なものになるのかもしれませんね。
それが、タブナーの作品です。
とても静かで、淡々として、無理に盛り上げようとするところは一切ありません。
そのクールなところが最高にカッコよく、感動できるのです。
具体的にいえば、アルヴォ・ペルトの作風に似ていますね。
日本では知名度は低いようですが、もっと聞かれて良い作曲家だと思います。
亡くなられたのは残念ですが、これを機に、もう一度タブナーの作品を聞き直したいと思います。
タブナーの曲は僕のインスピレーションを喚起しますので、また新たな着想を得られるかもしれません。
この記事の更新日:2013年11月14日 08:40 | コメント(0) | トラックバック(0)
叱る
"叱る"お話の続きです。
演劇界では、「お前はダメだ!」などと厳しく叱って、相手の意欲を高め成果を引き出そうとする指導が良く行われています。
正しいことを強制的に植え付けようという指導法ですね。
もちろん、これで上手くいく場合もあるとは思います。
でも、人間には、自分を守ろうとする自己保存の本能があるそうなんです。
叱られてばかりいると、脳は苦しくなります。
自分を守る為に、叱っている人の話を受け流すようになっていきます。
その状態が続くと、段々、人の話を真剣に聞かない脳が出来上がっていくんです。
そして、間違った考え方を持っても気付かず、訓練が長続きせず、困難から逃げていくようになってしまいます。
これでは、役者たちの上達は望めません。
ですから、演出家は面倒であっても、失敗した理由を一つ一つ丁寧に説明し、具体的な解決策を提示して練習させなくてはなりません。
大切なのは、役者たちに、自分で創意工夫して解決していく力を付けさせることなのです。
僕が、役者さんたちに、上手く指導出来ているかどうかは分かりません。
でも、上記のような意識で接するように努力しています。
稽古中、僕は、こんな言葉を良く口にします。
「自分で考えて!」「自分で決めていいよ!」「(複数の演出プランのうち)好きなモノを選んで!」
強制された演技では機械のような演技になりがちですが、自分で考えた演技なら心が通う筈です。
ですから、僕は、叱らないように心掛けているんです。
ある意味、役者さん達は、叱られた方が楽なのかもしれません。
全部、演出家のせいに出来ますから。
自分で考えた時点で、その演技は自己責任となりますから、ハードルが更に上がるのです。
この記事の更新日:2013年11月13日 08:11 | コメント(0) | トラックバック(0)
第26回万乃会

この写真のビルは、渋谷のセルリアンタワーです。
意外なことに、この中には、立派な能楽堂があるんですよ。
一昨日、そのセルリアンタワー能楽堂に行ってきました。
野村万作先生をはじめとする諸先生方の門下生による狂言の会「第26回万乃会」が開催されたのです。
時間の都合もあったので、僕は、午前中に少しだけ見せて頂きました。
いつもながら、「万乃会」はいいですね。
非常にクオリティが高いんです。
先生方の指導が、丁寧かつ厳しいんでしょう。
見事な上演を堪能させて頂きました。
メンバーが全員揃って稽古する機会は少ないのでしょうが、みんな息もバッチリ合っていました。
僕が想像するに、稽古で無理やりタイミングを合わせたというより、共通の体内時計があるといった感じです。
相手の呼吸をしっかり感じているのが、良く分かりました。
なにより、皆さんが、狂言を心から愛しているところが素晴らしいです。
愛こそが力なのです!
僕にとっては大変勉強になりましたし、演劇に対するモチベーションも高くなりました。
「万乃会」の皆さんに負けないように、僕たちも頑張らなくては!
この記事の更新日:2013年11月12日 08:08 | コメント(0) | トラックバック(0)
苦しみ
昨日、第21回公演に向けた2回目の稽古を行いました。
出演者全員が揃うのは、今回が初めてとなります。
13時から18時まで、2つの作品を稽古していきました。
まずは、伊東さんが上演する一人芝居です。
20分強のサスペンス作品です。
自宅で効率良く稽古して貰えるように、全編の大まかな演出を伝えておきました。
伊東さんは、"ぷにぷにパイレーツ"の公演に、過去2回参加しています。
昨日の稽古で思ったのですが、伊東さんは、かなり腕を上げましたね。
初めて参加した時とは、別人のようです。
技術的なレベルアップは勿論ですが、それ以上に、考え方や取り組み方が変わったのが大きいですね。
"タレントさん"的な発想が、"芸術家"のそれに変質しているように感じました。
ですから、まだまだ完成度の低い昨日の初稽古でも、すでに面白い演技を見せてくれましたよ。
見学していた2人も、取りつかれたように伊東さんの演技に見入っていました。
これは、かなり期待出来ます。
今後、どんな風に発展していくのか、楽しみです。
続いて、脇坂君、緒方さんによる二人コント「樹海」を稽古しました。
先週の稽古では前半部分の演出を付けました。
昨日は、残りの後半を中心にやっていくつもりでした。
しかし、意外に、前半で苦戦してしまいました。
「樹海」は、本当に動きが多いんです。
しかも、かなり難しい動きが満載です。
主に、動きを楽しんで貰う作品と言って良いでしょう。
出演する二人とも、その動きに苦しんでいましたね。
動きを意識すると、セリフは飛び、段取りを忘れ、滅茶苦茶になっていきます。
心理描写を意識する余裕はありません。
ましてや、二人で絡もうとすると、今、どの部分の稽古をしているのかさえ分からなくなっているようでした。
まあ、こんな難しい作品を、簡単にこなせる筈がありませんからね。
じっくり腰を据えて、長いスパンで、この作品を自分のものにしていって貰いたいと思います。
あまりの難しさに、途中で二人の集中力が切れたのが分かったので、僕は稽古を終わらせようとしました。
しかし、二人は、「作品の最後まで動きを教えて欲しい」と嘆願してきました。
リクエスト通り、最後まで演出を付けておきましたが、更に二人は混乱していたようです。
でも、これが芝居の稽古というものです。
混乱を楽しんで頂きましょう!
"ぷにぷにパイレーツ"は、作品を仕上げるのに、最低でも3カ月は時間を掛けます。
それだけ難しいことをやろうとしているのです。
その分、役者達は成長していきますので、稽古期間は、しっかり苦しんで貰いたいと思っています。
苦しんだだけ、人は成長していくのですから!
この記事の更新日:2013年11月11日 09:00 | コメント(0) | トラックバック(0)
みかんツリー
昨日、JR有楽町駅前広場を通りかかったら、面白いモノを見かけました。
一見、クリスマスツリーのようですが、電飾の代わりに変な物体がぶら下がっています。
良く見ると、みかんです。
温州みかんの皮の中に電球を仕込んだものがツリーに100個飾られていたのです。

この"みかんツリー"は、愛媛県の観光物産PRイベント「愛のくに愛顔のえひめフェスティバル」の出し物の一つです。
このほか、今治市出身の村上ショージさんと人気のゆるキャラ"バリィさん"のトークショー、ガラポン抽選会、早生みかんで作られたジュース"みかんヌーボー2013"の配布も行われていました。
しかし、最大の人気を集めていたのは、奇妙な蛇口です。
「愛媛では蛇口からみかんジュースが出る」とされる都市伝説がありますよね。
それを実現しちゃおうと、有楽町に、みかんジュースの出る蛇口が登場したのです。
1日3回、各回先着100名が体験できるというものでしたが、大行列ができていました。
飲めば普通のみかんジュースなんですが、きっと皆さん、「蛇口からジュースが出たら嬉しい!」という子ども時代の夢を叶えたかったんでしょうね。
異常なまでに盛り上がっていました。
僕も"みかんヌーボー"を1本頂きましたが、それはそれは素晴らしいジュースでしたよ。
苦みがまったくなく、「これぞみかん!」というジュースでした。
みかんそのものもビックリするほど甘く、うす皮も気にせず食べられます。
会場で販売している食品も、みんな魅力的でした。

「愛のくに愛顔のえひめフェスティバル」は、今日(10日)の18:00まで開かれています。
注目の「蛇口からみかんジュース」は、①10:30~ ②12:00~ ③15:00~の予定となっています。
銀座に行く用のある方は、是非、有楽町駅前広場に立ち寄ってみて下さいね!
"みきゃん"ちゃんが、出迎えてくれますよ。
この記事の更新日:2013年11月10日 08:19 | コメント(0) | トラックバック(0)
感情制御
一昨日、演出を施す際には丁寧語を使うことを書きましたら、沢山の反響を頂戴しました。
皆さん、怒りと付き合うのに苦労されているようですね。
そりゃあ、人間ですから、カッとなることはあると思います。
そんな時に、「怒っちゃダメ...、怒っちゃダメ...」と自分に言い聞かせるのは難しいんです。
だって、すでに怒っているんですから、手遅れなんです。
そうならない為にも、丁寧語です。
稽古の最初から丁寧語を使い続けることが重要です。
一度試して頂きたいんですけど、丁寧語を使うと、意識がとても客観的になります。
なんとなく姿勢が良くなり、視野が広がるような感覚を覚える筈です。
感情に支配されることはなくなり、理性が自分を司るようになるのです。
例えば、間違えた役者に、「そこじゃないだろう!」と言うと、段々イライラしてきます。
でも、「そこじゃないと思いますよ」と丁寧語で言えば、冷静さが保てます。
(今、小さい声で、両方言ってみて下さい。違いが体感出来ると思います)
同じ内容の発言でも、言い方によって、気持ちが全然変わってきます。
感情が言葉を選ぶのではなく、言葉が感情を決めるのです。
感情をコントロールしようとするとき、感情のことを考えても意味がないんです。
言葉遣いであったり、立ち居振る舞いであったり、自分で的確にコントロール出来るものを意識すべきです。
そもそも演出家は、役者の感情を操るのが仕事です。
自分自身の感情を制御出来なくて、どうするんですか?
この記事の更新日:2013年11月 9日 08:14 | コメント(0) | トラックバック(0)
古めのSF
電子書籍"キンドル"のストアのラインナップには、特徴があります。
ちょっと古めのSF作品が、沢山並んでいるのです。
それも、紙の本では随分前に絶版になってしまっている作品が多々あります。
クラーク、ハインライン、ディック、ヴォネガットほか、偉大な作家の作品が、比較的廉価で読めるのです。
最近のSFは難解過ぎて良く分からなかったりするのですが、上記の作家の作品なら、そんな心配はありません。
質も高く、僕との相性も良いものですから、読みまくっていますよ。
彼らの作品は、表面的にはSFになっていますが、実際には文学です。
その辺の純文学より、遥かに深い人間洞察がなされています。
書かれて半世紀近く経っているものでも、まったく古びていません。
外れが少ない分、自信を持って購入出来ます。
ただ、面白いので、どんどん読めてしまうんですよ。
次々に読みたくなってしまうので、廉価ではあっても、結果的には高くついてしまっているかもしれません。
つまらない作品にお金を払うよりは賢いと思うのですが...。
この記事の更新日:2013年11月 8日 08:07 | コメント(0) | トラックバック(0)
丁寧語
演出をする時、気をつけていることがあります。
それは、言葉遣いです。
演出は人に指示を出す訳ですから、ついつい命令口調になりがちです。
でも、僕は、なるべく丁寧語を遣うようにしています。
「~しろ!」ではなく、「~してくれる?」とか「~してみたら?」など、やわらかい表現を意識しています。
また、女性の場合は呼び捨てにせず、必ず"さん付け"で呼びます。
「自分の作品に出演して頂いているんだ」という気持ちを忘れないように気をつけています。
演出家が怒ったり怒鳴ったりするのは、稽古の障害にしかなりません。
役者を怯えさせ隷従させる方法では、なかなか作品のクオリティは上がっていきません。
俳優にちゃんと意図を理解して貰い、自分で工夫する余地を与えてあげるべきです。
稽古場に恐怖を持ち込んではいけません。
役者が心を閉ざすのは、最悪の状態です。
演出家に対し反感や憎しみを抱かせたら、もうおしまいです。
「稽古場に行くのが楽しい!」という状態を作ってあげなくてはいけないのです。
本番の舞台を演出する能力があるだけでは、良い演出家とは言えません。
稽古場を演出する力も必要だと思います。
ですから、僕は、明るい稽古場作りを心掛けています。
出来れば、自然に笑いが出てくるような稽古をやりたいと思っています。
しかし、実際には、みんな重苦しい雰囲気で、稽古から帰っていくんですよね。
それは、僕の脚本の上演が難しいからだと理解しているのですが...。
この記事の更新日:2013年11月 7日 08:11 | コメント(0) | トラックバック(0)
バンドネオンのためにコンチェルト
この年齢になると、心を震わせる感動に出会うことは滅多にありません。
しかし、時には、素晴らしい芸術に触れ合って、大いなる感動を覚えることもあります。
先日、あるCDを聞いて、とんでもない衝撃を受けました。
「なんでこれまで、この音源を聞かなかったんだろう」と不明を恥じました。
逆に、「死ぬ前に、この音楽を聞けて良かった」とも思いました。
そして、「こういうスケール感のある芸術を作っていきたい」と意欲を高めました。
素晴らしいものに出会うことこそ、自分を向上させるきっかけになるのですね。

そのCDとは、アストル・ピアソラの「バンドネオンのためのコンチェルト」です。
ピアソラが、オーケストラとバンドネオンのために書き下ろした1988年の名作です。
ラロ・シフリンが指揮するオーケストラをバックに、ピアソラのバンドネオンがむせび泣きます。
ああ...、なんて素晴らしいのでしょう!
この音楽を語る言葉を、僕は持ち合わせていません。
これが人間であり、社会であり、宇宙です!
そのすべてが、音楽の中に表現されています。
名盤ひしめくピアソラの作品群の中でも、トップクラスの傑作だと思います。
決して聞きやすい音楽ではないと思いますが、心ある音楽ファンには是非お聞き頂きたいですね。
ワーナー・ミュージックジャパンから、1575円で国内版が発売されています。
この記事の更新日:2013年11月 6日 08:02 | コメント(0) | トラックバック(0)
伸ばすも潰すも
一昨日の稽古には、演劇の初心者の女性が参加しました。
彼女は、演劇は初めてですが、プロのアナウンサーなので、画面に出たり喋ったりするのは慣れています。
ただ、演劇作品の中で他者を演じることは未経験だったのです。
さすがに、稽古を始めてしばらくは、自分の殻の中に閉じこもっている感じでした。
表面的な形だけマネしていて、内面は動いていないのが良く分かりました。
しかし、1時間ぐらい経過すると、徐々に心のバリアのようなものが崩れていきました。
すると、急に、すべてが改善されていきました。
喉を詰めていた発声が解放され、意識が外に向かうようになり、キラキラとした輝きを放ち始めました。
人間的な魅力も倍増しました。
なにより、芝居が動き始めたのです。
当たり前の話ですが、芝居はやはり演者のメンタル次第です。
演出家は、そのメンタルを上手く導いてあげなくてはなりません。
改めて、演出って難しいと思いましたね。
役者の能力を伸ばすのも潰すのも演出家!
心して取り組まなくてはなりません。
この記事の更新日:2013年11月 5日 08:24 | コメント(0) | トラックバック(0)
初稽古終了
昨日、第21回公演に向けた初稽古を行いました。
参加者は、僕を除いて2名。
稽古場は、大きな鏡が沢山ある特別な場所でした。
午後5時から約2時間半かけて、「樹海」という2人コントの前半の演出を付けていきました。
出演者の一人は"ぷにぷに"の3回目の舞台となりますが、もう一人は初の演劇挑戦となります。
二人とも、かなり苦労していましたね。
特に、この作品は、動きに大きな比重をおいていますので、そこで苦しんでいたようです。
また、稽古の雰囲気に馴染むだけでも、随分時間が掛かっていました。
僕の演出は、意識しなくてはならないことが多いので、集中力との戦いとなります。
二人とも、稽古終わりには、精神的にへとへとになっていました。
でも、これは、まだ序章に過ぎません。
稽古の度にハードルを上げていくつもりです。
出演者の二人には、頑張ってついてきて頂きたいと思います。
この記事の更新日:2013年11月 4日 10:15 | コメント(0) | トラックバック(0)
初回稽古
今日は、文化の日!
ついに、今日から、第21回公演に向けた稽古を始めます。
いやー、楽しみですね。
出演する役者さんたちがどんな攻めを見せてくれるのか、ワクワクしています。
今夜の稽古の参加者は、(僕を除いて)2名。
初回の稽古なので、鏡が沢山ある場所をお借りすることにしました。
凄く動きがカッコいい作品を稽古いたします。
果たして、脇坂君は、美しい動きを見せてくれるのでしょうか?
気合いを入れて、頑張って貰いましょう!
この記事の更新日:2013年11月 3日 08:15 | コメント(0) | トラックバック(0)
ポーランド映画祭2013
僕は、ポーランドをルーツとするマイムを練習しています。
ですから、ポーランドの芸術には、大変関心があります。
舞台は勿論、文学、音楽等、ポーランドのものは優先して鑑賞するようにしています。
そんな僕が、今、楽しみにしているイベントがあります。
11月30日から12月13日まで、渋谷のシアター・イメージフォーラムで開催される「ポーランド映画祭2013」です。
その前売り券が、今日から発売されます。
1950年代半ばから60年代にかけて、ポーランド映画は、大きなムーヴメントを起こしました。
今回の映画祭は、イエジー・スコリモフスキ監督の監修のもと、著名作から初公開の知られざる傑作まで、全15作品が公開されます。
どんな作品が見られるのか、具体的に、いくつかご紹介しましょう。
・ポーランド派を代表する監督と言われながら、若くして世を去ったアンジェイ・ムンク。
残された長編5作の中から、激動の時代を生きる男の悲劇の物語「不運」 (112分)を上映。
・巨匠アンジェイ・ワイダの作品からは、迷路のような下水道での攻防戦を、息詰まるタッチで描いた「地下水道」(96分)、戦争中はレジスタンスとして活動し、戦後はテロリストとなった青年を主人公にした代表作「灰とダイヤモンド」(102分)。
・ワイダと並んでポーランド映画の名を高めたイエジー・カヴァレロヴィッチは、疾走する列車に乗り合わせた人々の人生模様を大胆なカメラワークで追った「夜行列車」(100分)。
・『砂時計』で知られるヴォイチェフ・イエジー・ハスは、ブニュエル、リンチ、J・ガルシアらを熱狂させた、17世紀を舞台にした愛と冒険の迷宮譚「サラゴサの写本」(182分)。
・近年、再評価の声が高いカジミェシュ・クッツは、「沈黙」(102分)。
・『灰とダイヤモンド』で主人公役を演じ、神話的存在となったズビグニェフ・ツィブルスキが脚本・主演し、ヤヌシュ・モルゲンシュテルンが監督した、知られざる傑作「さよなら、また明日」(88分)。
こうして列挙してみたら、僕はすでに、結構見ているんですね。
なかには、中学生の時に見たモノもあります。
僕は、昔から、ポーランド芸術が好きだったんですね!
良い機会ですから、久し振りにポーランド映画を見直してみたいと思っています。
ハリウッドの映画とは全く違う表現を満喫できると思いますよ!
この記事の更新日:2013年11月 2日 09:28 | コメント(0) | トラックバック(0)
ゲキ×シネ
「ゲキ×シネ シレンとラギ」を見てきました。
皆さんは、「ゲキ×シネ」って、ご存知ですか?
分かりやすく言えば、舞台中継を映画館で見るモノです。
「ゲキ×シネ」は今年で10年目を迎え、これまでに延べ全国約40万人を動員している人気シリーズです。
1980年の旗揚げから33年、演劇界のトップを走る「劇団☆新感線」の舞台が題材となっています。
どのシーンも観やすく、映画一本分の価格で地方にいながら満喫できるのです。
劇場の最前列で観ていても決してわからないようなキャスト・スタッフの技を、細部にわたって堪能できます。
狂気のどん底に落ちる瞬間の一滴の涙、血染め顔の奥で光る眼光、企みを含んだ真っ赤な唇のゆがみ、連続する殺陣シーンで光る刀の切先、群像シーンでの各人の凝った殺され方、抱腹絶倒のギャグでの細かな動き、衣装の背にあしらった金糸の揺れ、奇術じみたシーンのネタ晴らしのような可笑しな仕掛け等、生舞台では絶対に味わえないものが見られるのです。
音響も、上映用のチューニングを経て、生の舞台の野性味はそのままに、よりロックでダイナミックな音響で迫ってきます。
最新のデジタルシネマの技術を用いた結果、映画館とは思えないほどのライブ感と興奮が味わえます。
現在上映されている「シレンとラギ」は、2012年に大阪、東京で上演された作品です。
主演は、藤原竜也、永作博美。
南北朝時代をベースに、国家間の争いに巻き込まれた男と女の暗殺者が織りなす悲恋の物語となっています。
激化する北と南の争い。
その狭間に堕ちた二人の暗殺者。
陰謀、裏切り、そして愛。
流れるその血が世界を覆う。
確かに、舞台の見事な映像化でしたね。
大変出来も良く、映像作品としても大概の日本映画より遥かに素晴らしいと思いました。
恐らく、生舞台を見るのと、何ら遜色はありません。
好きな役者さんが出ている場合は、顔がはっきり見える分、「ゲキ×シネ」の方が良いかもしれません。
しかも、生舞台なら観劇料が1万3500円(大阪公演)!
映画館なら、2200円です。
それにしても、3時間の娯楽に1万3500円とは...。
日本は、まだまだ経済的に豊かですね。
しかし、ここまで見事に映像化されてしまうと、生舞台の意味って何なんだろうと思ってしまいます。
演劇の存在意義を改めて考えさせられる興行でした。
我々は、「やっぱり生じゃなきゃダメ!」とお客さんに思わせる作品を作っていかないといけませんね。
この記事の更新日:2013年11月 1日 07:59 | コメント(0) | トラックバック(0)