ぷにぷにパイレーツ

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着付け&作法


皆さんご存じの新劇の老舗劇団の養成所のカリキュラムを見て、驚きました。
授業の中に「着付け」や「作法」が取り入れられているのです。
また、「演劇実習」の授業の中でも、着物を着て演じるテキストがあるそうです。
着物に慣れていない生徒さんたちに、着こなしや、着物での動きに慣れて貰いたいということです。

凄い!
さすがは大手劇団!
懐が深い!
日本の古典や時代劇を演じる機会が多いのかもしれませんが、底力を感じますね。
まさか演劇養成所で、襖の開け方、正座をした時のお辞儀の仕方、お箸やお茶碗の持ち方等々を学ぶとは!
とても大事なことだとは思いますが、なかなか一般の劇団ではそこまで手が回りません。
改めて、役者さんは大変だと思いました。
学ばなくてはならないことが、こんなに沢山あるとは!

デジタル時代の著作権


脚本を書いていて、ふと不安にかられることがあります。
「このストーリーは"○○"という小説にちょっと似ているけど、盗作になるのかな?」
「この主人公のキャラクターは、"△△"という作品の登場人物にそっくりだけど、大丈夫かな?」

もちろん、僕が思い付いたものではあるのですけど、既存の作品とどこか似てしまうことが良くあります。
人類はこれまで数千年に渡って創作活動を行っている訳ですから、大概のアイディアは出尽くしていると思うんですよね。
ですから、偶然の類似は、絶対に避けられません。
ただ、著作権上どこまでがセーフでどこからがアウトなのか、はっきり自覚しておかないといけません。
「盗作だ」と訴えられたら困りますからね。
そこで、著作権の本を読んで、勉強することにしたんです。

僕が選んだのは、ちくま新書から出ている「デジタル時代の著作権」という本です。
弁護士の野口祐子さんがお書きになりました。
社会のデジタル化が進む中、著作権のあり方も再考を迫られています。
著作物の複製・改変・送信が一般化し、アナログ時代の法体系では対応しきれない状況にあるからです。
その著作権をめぐり、今、何が変わり、何が問題となっているのかを、基本的な仕組みから明快に説き起こしてあります。

いやー、僕は著作権のことをまったく理解していなかったんですね。
完全に誤解していましたよ。
でも、多くの方が、僕と同じような間違ったイメージを持っているはずです。
法律の話なのでいい加減なことは書けませんが、要は、思っている程、著作権の縛りは厳しくないのです。
僕が思い付いた物語が過去の何かの作品に似ていたとしても、ほぼ問題はないと思って良いようです。
少し安心しました。
正確なことは、皆さんも本を読んで勉強して下さいね。

ただ、現在、その著作権の適用範囲を広げようとする動きがあるようです。
権利者は1円でも多く取りたいと思うのでしょうが、公共の利益や文化の発展を阻害する可能性もあります。
その辺のバランスについては、国民の間できちんと議論する必要があると思います。
ただ、今はもっと大きな議題があるので、どうしても著作権の議論は後回しになってしまうようですね。
これは、表現者としては由々しき事態です。
どさくさに紛れて著作権のあり方が変わってしまわないように、我々も見守っていかなくてはいけませんね。

将来への投資


演劇も、演奏も、スポーツも、何でもそうだと思います。
やればやるほど難しくなっていきますね。
感覚的に言えば、どんどん下手になっていってる感じです。
出来ることは明らかに増えています。
でも、それに比例して、自覚する要素も増えているんですよね。
その分、意識しなくてはならないことが増え、上手くいかない個所も増えているのです。
要は、上手くなればなるほど、「ダメだ!」と思う部分が増加していくのです。
年々、稽古が苦しく辛いものになっていくのは当然のことなのです。

そんな時、気分転換として、過去に上演したものを見直してみると良いですよ。
当時の稚拙さを知ると、なんとなくやる気が出てきます。
極めてゆっくりですけど、成長しているのは間違いないのです。
未来の自分が現在の自分を見た時、「あの頃、苦しんでおいて良かった」と思う筈です。
将来への投資として、今、しっかり苦しんでおく!
そう思いながら、難しいことに挑戦していきましょう!

もう少々


昨日、吉田幸子さん、じゅん君と、次回本公演に向けての打ち合わせを行いました。
吉田さんが演奏する曲目、公演タイトル、各作品のタイトル、開演時間、入場料金等を、具体的に決めていきました。
また、僕の演技プランを見て貰ったり、ピアノを少し聞かせてもらったりしました。
これで、かなり前に進めます。
近々、公演に関する情報を発表できると思います。
もう少々お待ち下さい。

重要な打ち合わせ


本日、次回本公演に向けて、重要な打ち合わせを行います。
吉田幸子さんにピアノで生演奏して貰う曲を決定するのです。

劇中で使う曲目は、すでに決まっています。
しかし、その曲のどのパートを、どのタイミングで、どのペースで、どんなニュアンスで演奏するかは、まだ伝えてありません。
さらに、劇と劇の間に演奏して貰う曲は、まだ決まっていません。
(おおまかなジャンルは決まっていますが...)
候補は何曲かあるので、どれが適切か、検討していく予定です。

きょうの打ち合わせには、じゅん君も参加します。
彼の冷静な意見は、とても参考になります。
3人で知恵をしぼって、良い公演の企画を立てていきたいと思っています。

まだまだ


実は実は、次回本公演のタイトルは、すでに決定しています。
そこで上演する3作品の題名も、とっくに決まっています。
早く発表したくてたまらないぐらいです。

さらに、今週、公演の日にちが決まりました。
会場も決定しました。

でも、まだまだ!
開演時間や入場料金等を決めなくてはなりません。
それらが正式に決まってから、一斉に発表したいと思っています。
もう少々お待ち下さい!

さるすべり


うちの小さなテラスには、さるすべりの木があります。
そのさるすべりの花が満開になっていることに、今朝、気が付きました。
満開ということは、咲き始めてから結構時間が経っているはずです。
僕は、毎日、テラスを通って出掛け、帰ってきます。
さるすべりは目には入っていたのですが、心に留めてこなかったんでしょうね。
心にゆとりがないと、必要のない情報はシャットアウトしてしまうのかもしれません。

これはいけません。
芸術を志す者が、こんなことでは話になりません。
心にゆとりを持って日々を過ごさないと、大切なものを見落としてしまいます。
脚本を書いたり、演出を考えたり、演技を工夫したりするとき、心にゆとりがないと細部にしか目がいかなくなるのです。

ゆったりと深呼吸!
視野を広く!
五感で感じる!
力まずに、明るい気持ちで!

さるすべりの花から、そんなことを気付かされました。

審査


次回本公演の会場の最有力候補となっている劇場の下見に行ってきました。
ピアノの吉田さんにも同行して貰いました。
ロケーションは最高!
ロビーからの眺めも良し!
アクセスも最高!
料金は妥当!
さて、使い勝手は?

下見では、劇場担当者の方が、約1時間かけて丁寧に説明して下さいました。
客席から見た舞台のイメージはあったのですが、舞台上がどうなっているのかは上がってみなければ分かりません。
実際に見てみると、奥行きの深い舞台でしたね。
これは良い!
(僕の演出は、奥行きがある方がありがたいのです)
逆に、客席の最後列は舞台から近く感じ、相当見やすいのではないでしょうか?
しかも、席間も案外広くて、膝が窮屈にならずに済みそうです。
照明の操作性も良く、その他の機能も上演の際に使えます。
そして、ピアノの響きも柔らかく、声も通ります。
ホワイエ周りに人を割かなくてはならないのが難点ではありますが、それはなんとかなるでしょう。
出来れば、この劇場に決めたいと思っています。

ただ、レンタルするには、劇場側の審査を受けなければいけません。
果たして、合格するかどうか...?

劇場選び


そろそろ、次回本公演の劇場を決めなくてはいけませんね。

これが、また大変なんです。
まず、日程の問題があります。
照明や音響等の施設についても検討しなくてはなりません。
客席数や、観劇の環境も重要視する必要があります。
アクセスも大切です。
そして、レンタル料金がいくらかが、最大のポイントとなります。
それらを総合的に考えて、劇場を決めていかなくてはならないのです。

不便な要素があれば、レンタル料金は安くなります。
その分、お客様の数は減り、売り上げも減少してしまいます。
ですから、各劇場ごとに動員見込みとチケット価格のプランを設定して考えてみます。
その上で、赤字額が最小になるであろう所を選ぶことになります。
しかし、実際に、その見込み通りの動員を得られることはまずありません。
ビックリするほど、お客様は来てくれないものなのです。
でも、それは仕方ありません。
「僕に魅力がないから...」と、諦めるしかないのです。
利用料金の高い東京周辺の劇場で赤字を防ぐのは、至難の業なのです。

そんなわけで、僕は、安全で無難な劇場を選ぶしかなく、その選択肢は極めて少ないのが現状です。
アクセスが良く、お客様が快適に観劇でき、しかも利用料金が安い劇場を、今、必死になって探しています。
しかし、どれも、腰が抜けるほどお高い!
ああ...、どなたか、使い勝手の良い安い劇場をご存じありませんか?

今日も、某劇場を下見に行ってきます。

下見


昨日は、大きなスポーツイベントの総合司会を担当させて頂きました。
お陰さまで、大変盛り上がったように感じています。
出場した選手の皆さんだけでなく、スタッフやお客様にも大変お力添え頂きました。
心から感謝しています。

JO.jpg


写真は、イベントのオープニングとエンディングでご協力いただいた、金子昇さんにインタビューしているところです。
映画やTVドラマで有名な、イケメン俳優さんです。
さすがに、背も高く、顔も小さく、カッコ良かったですね。
隣の僕が、チンチクリンに見えます。
気さくな上に、本当に爽やかな印象で、僕は大ファンになってしまいました。
本当に素敵でした。

さて、今週の僕は、いつもより時間的に余裕があるので、劇団の制作の仕事に尽力したいと思っています。
今日と明日は、劇場の下見と打ち合わせに行ってきます。
今日見に行くホールは、さしあたって利用する予定はないのですが、一度チェックしておきたい会場です。
僕の家からとても近く、また利用料も格安なので、選択肢の一つとしてキープしておきたいのです。
ホール担当者も、色々説明してくれるということなので、楽しみです。

 

制作業務


昨日は夕方から本業の仕事だったので、昼過ぎまで劇団の制作業務に従事できました。
W杯も終わり集中して作業に没頭できたので、昨日だけでかなり捗りましたね。
次回本公演に向けて、驚くほど前進しました。
具体的には、公演日、開演時間、劇場等の選定を行いました。
まだ本契約はしていませんが、ほぼ確定した状態です。
いずれにしても、今週中には決着をつけたいと思っています。

制作の仕事とは、要は、決断です。
その日程で良いのか?
その劇場で良いのか?
観劇料金は適切なのか?
チラシのデザインをどうする?
いくら費用を掛けて、どうやって宣伝する?
上記のすべての問いに、正解はないのです。
良いか悪いかは、やってみなければ分かりません。
勘を働かせて、一か八か勝負を掛ける!
すごく大変ですけど、結果が目に見える仕事なので、達成感はありますね。
毎公演、読みが外れることばかりですが、それも経験!
今年もまた新しい挑戦をしてみたいと思っています。

なんとなく...


なんとなく...、あくまで、なんとなくです。
今、稽古している作品を上演出来るような気がしてきました。
2カ月もあれば、人前に出せるレベルに到達するように感じています。

脚本上のどこでセリフを言い、どう動くかは、ほぼ決まってきました。
あとは、一つ一つの演技のクオリティを上げていくだけです。
これにはゴールがありません。
ここまでやれば満足というラインもありません。
でも、そんなことを言っていると、永遠に上演出来ないのです。
そこで、「この水準まで達したら、お客様から不平が出ないだろう」というところでOKを出すようにしています。
その水準が、なんとなく見えてきたのです。

でも、そこまで到達するには、最低でも2カ月は欲しい!
緻密に緻密に仕上げていくには、それぐらいの時間は必要です。
才能のない僕は、とにかく稽古を重ねていくしかありません。
細部にこだわって、丁寧に稽古していきますね。

シャコンヌ


ピアノは、「楽器の王様」と呼ばれています。
多彩で多用な表現が出来る上に、ピアノ単体でメロディも伴奏も奏でられるからです。
もちろん、オーケストラの音量や迫力には及びませんが、ピアノだけでもオーケストラ用の曲が演奏できるほどです。

シャコンヌ.jpg


先日、「シャコンヌ~ピアノ・トランスクリプション」というCDを買いました。
広瀬悦子さんのアルバムです。
マルタ・アルゲリッチさんは、広瀬さんをこう評しています。
「エツコ・ヒロセは極めて感受性が豊かで、知性あふれる若き音楽家です。
輝かしく傑出したピアニストであり、そしてそのテクニックはひときわ優れています」

このCDに収められている曲には、特長があります。
歌曲やヴァイオリン演奏等の為に書かれた曲を、ピアノ独奏用に編曲したものばかりです。
収録曲は、全9曲です。
「愛の喜び」
「夕星の歌 ~歌劇≪タンホイザー≫より」
「ます」
「アヴェ・マリア」
「魔王」
「菩提樹」
「ファウスト・ワルツ」
「前奏曲、フーガと変奏曲」
「シャコンヌ~無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 BWV 1004より」

それが、どの曲を聞いても、元々ピアノ独奏用に書かれた曲にしか思えません。
薄っぺらい所が一切ないんですね。
ピアノのことを知り尽くしたラフマニノフやリストが編曲しているからでしょうか?
演奏も素晴らしいので、とても興味深く聞くことができました。
しかも、歌曲として書かれた曲は、元のメロディが抜群に立っているものなんですね。
ですから、いわゆるピアノ曲以上に聞きやすく感じました。

このCDを通して、改めてピアノの奥深さを知ることが出来ました。
今年も"ぷにぷにパイレーツ"は、吉田幸子さんのピアノ独奏との共演による公演を開催する予定です。
ピアノのパワーに負けないよう、頑張ります!

 

アーチ


厳しい~!
次回本公演の立ち稽古をしていると、毎回、足の裏が攣ってしまいます。
ふくらはぎや太もももパンパンになりますが、攣るのは必ず足の裏のアーチの部分です。
痛い!痛い!
稽古中、何度もしゃがみこんでしまいます。

肉体的に過酷な演技を設定し過ぎたのか?
いや、これぐらいやりこなせなければ、舞台に出る資格はない!
もっともっとやりこんで、足の裏の筋を鍛えるぞ!

野球人


本当に本当に野球が好きな人だけ、お読み下さい。

僕がお仕事で大変お世話になっているスポーツジャーナリストの安倍昌彦さんが責任編集する雑誌が創刊されました。その雑誌のタイトルは「野球人」です。
安倍さんは、ドラフトで上位指名が予想されるアマチュア投手の球を実際に捕手として受けて、その実感を記事にするというユニークな取材をすることで知られています。付いたあだ名が「流しのブルペンキャッチャー」です。その安倍さんの血の出るような努力をまとめた本が、「野球人」なんです。(剛球を受けて、本当に血が出たこともあると思います)
すべての文章に、安倍さんの思いがつまっています。物凄い文章です。圧倒的としか言いようがありません。なんてカッコいいんでしょう!しかも、選手たちへの愛情がたっぷりです。厳しい意見もありますが、それも選手を思えばこそ!僕は、一文一文、いや、一文字一文字を味わいながら、じっくり時間をかけて読みました。何度も繰り返し読んだ記事もあります。こんな読みごたえのある雑誌には、滅多にお目にかかれません。野球好きの方には、是非、読んで頂きたいと思います。

ただし、内容が本当にマニアックです。なんといっても、登場人物のほとんどが、アマチュアの選手です。心から野球を愛する人でないと、ついていけないことでしょう。でも、間もなく始まる都市対抗野球や、夏の甲子園等を楽しみにしている方は、必読です。わずか80ページしかないのに、定価は741円+税!割高に見えるかもしれません。ただ、それだけの価値はありますよ!
以下、「野球人」の主な内容をご紹介します。


●高校生最強名鑑・300文字ストーリー 57●高校野球注目選手リスト 2014●春の九州観戦記●ドラフト1位候補高校生捕手4人 会ってきました 見てきました Part1九州国際大付・清水優心/福岡工大城東・山川晃司●野球的ディスカバー・ジャパン Discover file:01磐田東高・藤森碧尉/鈴木博志/齋藤誠哉●社会人の名人・達人に訊く Vol.01富士重工・阿部次男 投手/現コーチ●流しのブルペンキャッチャー明治大学・投手 山崎福也●野球人のページ文:元東芝・葛城弘樹 内野手(ソウル五輪全日本代表)●追悼×中日ドラゴンズ・渡辺麿史スカウト

 

野球人.jpg

 

同じ衣装


次回本公演では、いつものように、3本の作品を上演する予定です。
そのうち2本目は、1本目の続編のような作品になります。
ですから、1本目と2本目は、同じ衣装で演じようかと思っています。
これで、衣装を考える手間が少し省けます。
毎公演、衣装には、本当に頭を悩ませていますので...。

ただ、2本を同じ衣装で通すと、舞台写真が地味になってしまうんですよね。
元々、地味な衣装しか着ないのに、さらに渋くなってしまいます。
この辺り、考えどころですね。

J1再開


W杯は昨日終わってしまいました。
サッカー・ロスになってしまった皆さん!
今度は、Jリーグを観戦しましょう!

W杯のため中断していたJ1は、きょう、約2カ月ぶりに再開します。
ACLで未消化だった第12節の2試合が行われ、広島は横浜と対戦します。
日本代表FWでマリノス所属の斎藤学選手は先発が確実で、W杯で出場なしに終わった悔しさをぶつけることになります。
マリノスの樋口監督は「3人しか交代できないから90分やってもらうつもり」と、斉藤選手のフル起用を示唆しています。

また、セレッソ大阪はホームで川崎フロンターレと対戦します。
スイスの強豪バーゼルに移籍する日本代表FW柿谷曜一朗選手のラストゲームとなります。
既にチケットは完売しており、試合後にはお別れセレモニーが行われる予定になっています。
ただ、ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン選手は、きょうの試合を欠場することが確実になりました。
就任したばかりのペッツァイオリ監督は「足首にケガを抱えているし、W杯後の休養から明けたばかりで、長距離フライトで移動もしてきた。明日、試合に出るのは早すぎる」と話しています。

我がサンフレッチェ広島にも、コロンビア戦で先発した青山選手がいます。
日本代表での悔しさを、是非、今日のピッチで晴らして頂きたいですね。
現在6位の広島!
今夜の試合が逆襲のきっかけになるはずです。
目指せ、3連覇!

気合い入れて!


W杯が終わってしまいましたね。
結局、総合力に勝るドイツの優勝でした。
お見事です。
それにしても、長いような、短いような1カ月間でしたね。
日本対コートジボワール戦を振り返ると、すごく昔のことに感じてしまいます。
充実した日々を過ごせたからだと思います。
すでに4年後のロシアW杯が楽しみでなりません。

さて、昨日の午後は、新人公演に向けた稽古でした。
参加者は2名!
ぷにぷにパイレーツの中では、最も若いメンバーたちです。

まずは40分ほど、演劇の最も基本的な部分を練習してもらいました。
恐らく、演劇の面白さを再確認してくれたことと思います。
続いて、上演作品の稽古です。
2人とも普段しっかり稽古しているようで、前回より随分良くなっていましたね。
集中力が続いている間は、素晴らしい演技を見せてくれました。
しかし、その集中力が、まだ長く続かないんです。
たちまち疲弊して、テンションが下がっていくんですよ。
本人たちもそれが分かるので、かなり苦しそうに見えました。
(でも、その状態ながら困難に立ち向かっていったところは立派ですが...)

メンタルの持久力を付けていくのが、次の課題になると思います。
日々、本番を意識して、地道に稽古をしていってもらいたいですね。
そうでなければ、心のスタミナは付きません。
本番並みの集中力で稽古しなければ、やらない方が良いぐらいです。
気合い入れていきましょう! 

スターダスト


名曲中の名曲「スターダスト」を書いたのは、アメリカの作曲家、歌手、ピアニストのホーギー・カーマイケルです。
カーマイケルは、自作の「スターダスト」について、こんなことを語っています。

このメロディは、僕自身より大きくなってしまった。
もう、僕の一部じゃないみたいだ。
多分、僕は、これを全く書いちゃいないんだよ。
この曲は、まるで僕の知らない人みたいな感じさ。
僕の曲だと言う権利は主張しておきたいから、僕はこの曲に向かってこう叫びたいな。
多分、僕はおまえを書いていないんだろうけど、でも、僕がおまえを見つけてやったんだぜ、とね。
(村尾睦男「ジャズ詩大全12」より)

この発言は、多分、本音でしょうね。
僕は、「スターダスト」ほどの名作を書いたことはありませんし、今後も書くことはないでしょう。
でも、カーマイケルの気持ちは分かるような気がします。

僕は、自分が書いた作品を読み直した時、いつも「これを書いたのは誰なんだろう?」と思ってしまいます。
大概、僕の書いた脚本は、僕自身の能力を遥かに上回っているんです。
どうやってプロットを思い付き、どうやってギャグを加えていき、どうやって伏線を張り、どうやってオチを付けたのか、まったく覚えていないんです。
確かに、全然上手く展開出来なくて、四苦八苦した時間があったことは覚えています。
でも、脚本執筆が前に進んでいる時の記憶は、一切ないのです。
書いている時には、没我の境地に達しているのかもしれませんね。
面白いものです。

だから僕も、自作脚本にこう叫びたいと思っています。
「多分、僕はお前を書いていないんだろうけど、でも、僕がお前を見つけてやったんだぜ」とね。

ミュージカル専門学校


東横線の車内で、ミュージカルの専門学校の広告を見掛けます。
ご年配の方々が、背筋を伸ばして、手を高々と挙げている写真が掲載されています。
みんな表情が生き生きして、楽しそうです。
ミュージカルが老後の生きがいになれば、素晴らしいことですよね。

一方、僕は、自分の作品の中で、背筋を伸ばして演技をしたことなど、ほとんどありません。
手を肩より上に挙げることも、滅多にありません。
生き生きした表情を浮かべたことさえ、ほとんどないでしょう。
理由ははっきりしています。
僕が創造した人物は、大概、ひねくれ、ねじ曲がり、いじけています。
世間に胸を張って、自己主張できるキャラクターではありません。
当然、演技の方も、苦悩や悲哀の表現が中心になってきます。
とにかく、痛くて辛い思いを描きたいのです。
見ている人にも、屈辱や寂寥を味わって貰いたいんです。

人間の負の部分やダークサイドを掘り下げようとする僕の作品は、見てスカッとするものではありません。
重苦しく、暗い気分になる可能性もあります。
でも、この美しさ、面白さを分かって下さる方も、なかにはいらっしゃる筈です。
口当たりの良くない僕の公演は、なかなか観客数が増えないかもしれません。
でも、ブレずに、クオリティを求めていきたいと思っています。 

マクベス


何年ぶりになるのでしょうか?
シェイクスピアの「マクベス」を読みました。
河合祥一郎さんによる新訳版をKindleストアで280円で安売りしていたので、衝動買いしてしまったんです。

最近、脚本を読む時は、完全に劇作家目線になってしまいます。
「ああ、ここで伏線を張っておくのか!」
「なるほど、こういう言葉の重ね方をするのか!」
などなど、勉強になることばかり!
400年ほど前の作品ですけど、普遍的な要素が沢山あって、真似したいことも多いんですよね。
僕とはレベルが違い過ぎるので、すぐに役立つことはないでしょう。
でも、良いものをイメージして、少しでもそれに近付こうとする姿勢は、大切だと思います。

この河合さんの翻訳は、とても面白いんです。
まず、訳文そのものに新しい感覚が取り入れられていて、とても分かりやすい!
難解なところは、ほとんど見られません。
「シェイクスピアは難しくて...」という方には、是非、お薦めしたいと思います。

さらに、脚注が素晴らしいんです。
もちろん、当時の風俗や、歴史的事実の解説は、丁寧になされています。
それ以上に、演出上の註がすごく参考になります。
「なぜ、このタイミングで亡霊が舞台に登場するんだろう?」などと不思議に思っていたところの謎が、氷解しました。
舞台をやっている方は、一度読んでみると良いですよ。
僕は、途中から、「註が読みたいから本文を読む」といった感じになっていましたからね。
特にKindleだと、ページをめくらなくてもすぐに註の文章を呼び出すことが出来ます。
これは便利です。
280円で、かなり楽しませて頂きました。

河合さんのシェイクスピアの翻訳は、「マクベス」以外にも「ハムレット」ほか色々あるようです。
安売りになるタイミングを見計らって、また読んでみたいと思っています。

辛い!楽しい!


次の本公演に向けて立ち稽古を始めて、10日ほどたちました。
いやー、本当に厳しい!苦しい!辛い!
全然、上手く出来ないんです。
自分でも、がっかりします。
もっと格好良く、リアルに、迫力いっぱいの演技になる筈だったのに、まったくダメです。
何をやっているか、意味は分かるとは思います。
でも、観客が息をのみ、手に汗握る、恐怖で震えあがるレベルには程遠いのです。
あらためて、自分の力不足を痛感します。

でも、立ち稽古は、楽しくもあります。
立って動いていると、次々に演出のアイディアが膨らんでいきます。
面白い動きやシーンを、幾つも幾つも思い付いてしまうのです。
それを全部やるとゴチャゴチャしてうるさいのでしょうが、まずは思い付かないと何も始まりません。
大概、脚本を書いている時に想定していたものより、凄い作品が出来上がっていきます。
終いには、その演出がなければこの作品の意味がないぐらい重要な要素となっているものです。
立ち稽古を通して、自作が成長を遂げていくのを見守っていくのは、楽しいですよ。

辛い!でも楽しい!
そんな立ち稽古を、今日も頑張ります! 

7-1


サッカーのワールドカップ・ブラジル大会は、けさ、準決勝のブラジル-ドイツ戦が行われました。
ドイツが、地元ブラジルを7-1と歴史的な大差で破って、決勝進出を果たしました。
2002年日韓大会以来の優勝の願いが絶たれたブラジルは、3位決定戦に回ります。

僕の予想は、大幅に外れてしまいましたね。
地元ブラジルのサポーターの気持ちは、どうだったんでしょう?
僕も、以前、同じような思いをしたことがあります。
等々力競技場で行われたフロンターレ対サンフレッチェで、僕が応援している広島が7-0で大敗してしまったのです。
当時川崎に在籍していたジュニーニョ選手に、何点カウンターで決められたことか...。
最後には言葉もなく、笑うしかないような展開でした。

でも、これがスポーツです。
絶対的なものなどありません。
明日の準決勝のもう一試合、オランダ対アルゼンチン戦も何が起こるか分かりません。
そんな訳で、また寝不足になってしまうのです。

ダヴィド・ルイス


Tシャツシリーズです。

ルイス.jpg


写真は、僕が、W杯が開幕した先月13日に購入したものです。
NIKE製で、背中には大きく「4」と記されています。
これは、ブラジル代表DFのダヴィド・ルイスの背番号です。
僕は、大会前からブラジル優勝を予想していて、それを証明する為に、このTシャツを買いました。
ブラジル代表には世界的プレーヤーが大勢いますが、僕はずっと、ダヴィド・ルイス選手に注目してきました。
世界最高のDFとして評価されている選手です。
コロンビア戦での驚異のFKをご記憶の方も多いと思います。
守って良し、攻めて良し、性格も明るく、リーダーシップもある!
言うことはありません。

昨季チェルシーに所属していたダヴィド・ルイスがパリ・サンジェルマンに移籍することがクラブ間で合意に達し、5月23日に両クラブの公式サイトで発表されました。
移籍金の額は明かされていませんが、イギリス『BBC』は4000万ポンド(日本円で70億円)程度と伝えています。
ワオ!

FIFAは、今月2日、ワールドカップ決勝トーナメント1回戦終了時点での『Castrol Index』でのポイントランキングを発表しました。
トップは、もちろんダヴィド・ルイスです。
『Castrol Index』はパスやアシスト、タックル、ポジショニングなどさまざまな要素を計測し、試合への影響などを評価するシステムです。
念のため、1位から10位までをご紹介します。
1位:ダビド・ルイス(ブラジル/9.79)
2位:ハメス・ロドリゲス(コロンビア/9.74)
3位:カリム・ベンゼマ(フランス/9.7)
4位:アリエン・ロッベン(オランダ/9.66)
5位:ヤン・フェルトンゲン(ベルギー/9.62)
6位:ネイマール(ブラジル/9.59)
7位:チアゴ・シウバ(ブラジル/9.56)
8位:イヴァン・ペリシッチ(クロアチア/9.53)
9位:ヨハン・ジュルー(スイス/9.5)
10位:トーマス・ミュラー(ドイツ/9.48)

いかがですか?
ネイマールに注目されていた方も多いと思いますけど、今後は、ダヴィド・ルイスをチェックして下さいね。
ブラジルの主将、DFチアゴ・シウバも次戦は出場停止です。
準決勝のドイツ戦の勝敗は、ダヴィド・ルイスの活躍にかかっているといっても過言ではありません!

 

難しいよ!


昨日は、両国で舞台を鑑賞した後、夕方から夜にかけて新人公演の稽古を行いました。
参加者は、なんと1名のみ!
気の毒に、およそ3時間半、休憩なしで、みっちりしごかれていました。
(しごいたのは僕ですが...)

以前お伝えしたように、今回の新人公演で上演する作品は本当に難しいのです。
僕は「難しいよ!」と釘をさしたのですが、みんなその時点では、意味が分からなかったんでしょうね。
まず、脚本の読解が難しく、シーンのイメージを正確にすることも難しい!
演技プランを立てるのも難しく、それを実践するのはさらに難しい!
とにかく、簡単なところが一切ない脚本です。

昨夜稽古した新人さんは、さすがに大混乱をきたしておりました。
最後の1時間は、ほとんどパニック状態!
精神的に、ボロボロになっていたようです。
無事、家に帰れたのでしょうか?
少なくとも、きょうは足が痛い筈です。

しかし、そんなことでへこたれていては、面白い芝居は出来ません。
何とか苦難を乗り越えて、一本筋の通った作品を作り上げていって貰いたいと思います。

クロージング・ガラ


今日は、14:30から両国シアターXで開かれるこんな催しに行ってきます。
豪華な出演者が揃っているだけに、すでにチケットは完売!
楽しみです。

◎第11回シアターX国際舞台芸術祭IDTF2014 クロージング・ガラ

<当日のプログラム>

1)大野慶人『花と鳥』

2)ヨネヤマママコ 『愚者(ピエロ)の玉』

3)黒塚伝説の姥たち 折田克子+ケイタケイ

4)『シューベルトせんせい』
演奏曲目
『セレナーデ』安保克則+睦美(舞踏)&寧呂(アートマイム)
『アヴェ・マリア』大林優子+睦美(舞踏)
『魔王』大井哲也+JIDAI(アートマイム)
ピアノ:豊田華子

5)ポーランドアマレヤシアター『生きのびて』

6)クレズマー音楽 
・グランドフィナーレ「マイムマイム音頭」

なお、「マイムマイム音頭」は、観客も一緒に踊ることになっているようです。
僕は、その前に、劇場を後にしたいと思っています。
「客席を巻き込んで...」という演出が、僕は苦手なのです。

そして、夜は新人公演のお稽古です。
前回より、上手くなっているかな?

行間


新人公演の稽古をしていて、改めて思いました。
僕の書く脚本は、本当に上演が難しい!
こんな難しい本って、他にあるんでしょうか?

何が難しいって、行間が広い!
大事なことを、セリフで説明していないんです。
役者の演技だけで、感情をきちんと表現していかなくてはなりません。
また、その感情の動きが微妙なんです。
動いていることを説明せず、でも観客にきちんと感じて貰うのは至難の業です。
演出をしている僕も、言葉で指導できないぐらい、微妙なんです。
でも、言葉で言えないからこそ、演劇で上演する価値があります。
すごく大変ですけど、これを乗り越えていかないと書き割のような演技になってしまいます。
頑張って稽古して頂きましょう!

目立たない


先日、前輪を持ち上げて綱島街道を走りぬけていくオートバイを見掛けました。
きっと目立ちたいんでしょうね。
でも、こういうのは"悪目立ち"といいます。
目立つは目立つんですけど、みんな「バカだなあ...」と思っているんです。
どうせ目立つなら、周りから尊敬されなくてはね。

役者を志す人の多くも、目立ちたい人のようです。
ですから、セリフがいかに多いかとか、いかにカッコいい役であるかにこだわりますよね。
当然、大きな声を張り上げ、大袈裟な身振りを付けてしまいます。
でも、それは"悪目立ち"です。
良い役者になるには、目立たないようにしなくては!

目立たないというのは、見えないという意味ではありません。
存在感がないということでもありません。
"違和感がない"というイメージが近いかもしれません。

「こういう立ち場に追い込まれたら、当然、リア王のようになるよね」
「そりゃあ、マクベスだって、王位を簒奪したくなるよ」
「あんな風に言われたら、オセローじゃなくたって奥さんを殺すよ」

要は、何かをやっているように見えない!
劇団側の恣意が見えない!
誤解を恐れずに言えば、役者の姿が見えないようになることが目標です。
「ああ!石崎さんが、ハムレットをやっているわ...」
なんて思われたら、恥ずかしいですよね。

とにかく、目立たない!
役者は自己を消す!
俳優の目指す境地はここだと思うんですけど、いかがでしょう?

水の戯れ


梅雨時になると聴きたくなる曲ってありますよね。
僕の場合は、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルがパリ音楽院在学中の1901年に作曲したピアノ曲『水の戯れ』がそれですね。

この曲は、ラヴェルの作曲の師であるガブリエル・フォーレに献呈されたものです。
楽譜の冒頭に、「水にくすぐられて笑う川の神」というアンリ・ド・レニエの詩の一節が書かれています。
僕には、その詩のイメージとはかけ離れて聞こえるんですけどね。
でも、水の動きと輝きを、これほど見事に描いた作品は、他にはないでしょう。
こういう曲を聞くと、創作意欲がムクムクと湧いてきます。
このメロディを生かせる世界観はどんなものだろうと考えてしまいます。
舞台芸術を志す方には、一度聞いて頂きたい名曲です。

ラヴェルは、『水の戯れ』の他にも、組曲『鏡』の第3曲「海原の小舟」や、『夜のガスパール』の第1曲「オンディーヌ」など、水を題材にしたピアノ曲を残しています。
こちらも、機会があれば、是非!

ニュートン


我々は巨人の肩に乗った小人のようなものだ。
当の巨人よりも遠くを見渡せるのは、我々の目が良いからでも、体が大きいからでもない。
大きな体の上に乗っているからです。

これは、ニュートンが引用した言葉だそうです。
"巨人"とは、先人たちの業績や知恵、経験のことだと思って下さい。
今を生きる私たちは、それを活用できるからこそ、遠くを見渡せるのです。

しかし、日本の演劇界は、そうなっていないようです。
確かに、脚本だけは継承されています。
しかし、先人達が生み出した演出法や演技法は、ほとんど後世に受け継がれていないんです。
各人が思い付いたことを、それぞれが勝手にやっています。
それが上手くいったとしても、その人は次代に伝えていく気はないようです。
これでは、誰も、巨人の肩に乗れません。
同じ過ちを繰り返していく「シーシュポスの岩」のようなものです。
何かシステム作りを考えていかないと、演劇のレベルは上がっていかないのではないでしょうか?

葬送の音楽


今年も今日から後半戦に突入!
頑張っていきましょう!

先日、FMラジオを聞いていたら、雨をテーマにした日本の現代音楽を特集していました。
その中で、武満徹さんの「3つの映画音楽」から「葬送の音楽」という曲がかかりました。
良い!
本当に良い!
良過ぎる!
こんなに美しい響き、聞いたことがありません!
欧州では、武満さんは「ドビュッシー以上にドビュッシー」と言われているそうです。
まさに、その通りだと思いました。

実は、僕は、この曲が収録されているCD「鳥は星形の庭に降りる」を持っています。
しかし、同じ作曲家の演奏だけを1時間以上続けて聴くと、さすがに集中力が持ちません。
こんな良い曲があることを気付いていませんでした。
でも、ラジオで1曲だけ抜き出して聴くと、その良さを再発見することが出来るのです。
本当にラッキーでした。

「葬送の音楽」以外にも、僕はCDを持っていながら、その良さを見逃している曲が沢山ある筈です。
ダラダラ流し聴きするのではなく、短い時間に集中力をもって、様々なCDを聴き直してみたいと思いました。